トップ
>
楚歌
>
そか
ふりがな文庫
“
楚歌
(
そか
)” の例文
君は
何故
(
なぜ
)
っていうのですか。何故ってね。僕は、このごろ四面
楚歌
(
そか
)
さ。貧乏になったのも知ってるでしょう。何にも目ぼしい作書いてないものね。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
四面
楚歌
(
そか
)
のドイツのスパイだから、たちまち
闇黒
(
やみ
)
の中で処分されてしまうという段取りで、一度密偵団の
上長
(
じょうちょう
)
に
白眼
(
にら
)
まれたが最後、どこにいても危険は同じことだ。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
引き続き四面
楚歌
(
そか
)
の庸三は、若い愛人を失った年寄同志のうえに、何か悪いデマが飛びそうなので、いつも礼儀を正しく警戒したが、その晩も
猪口
(
ちょく
)
を口にする気にもならず
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
いまはもう四
面
(
めん
)
楚歌
(
そか
)
だ。
絶望
(
ぜつぼう
)
の胸をいだいて、立ちすくんでしまうよりほかなかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
楚歌
(
そか
)
一身に
聚
(
あつま
)
りて集合せる腕力の次第に迫るにも関わらず
眉宇
(
びう
)
一点の懸念なく、いと晴々しき
面色
(
おももち
)
にて、渠は春昼
寂
(
せき
)
たる時、
無聊
(
むりょう
)
に堪えざるもののごとく、片膝を片膝にその片膝を、また片膝に
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
田舎
(
いなか
)
丸出しの女中たちの
拵
(
こしら
)
えてくれる
食膳
(
しょくぜん
)
に向かうことも
憂鬱
(
ゆううつ
)
だったが、出癖もついていたせいで、独りで書斎にいると、四面
楚歌
(
そか
)
のなかで生きている張り合いもないような気もした。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
楚歌
(
そか
)
一身に
聚
(
あつま
)
りて集合せる腕力の次第に迫るにもかかはらず
眉宇
(
びう
)
一点の
懸念
(
けねん
)
なく、いと
晴々
(
はればれ
)
しき
面色
(
おももち
)
にて、
渠
(
かれ
)
は
春昼
(
しゅんちゅう
)
寂
(
せき
)
たる時、
無聊
(
むりょう
)
に
堪
(
た
)
えざるものの如く、片膝を片膝にその片膝を、また片膝に
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
おそらく、その彼らまでが、離反の仲間に加わり、ここの行在所へ向って、遠くから鬱憤を言い
哮
(
たけ
)
ッているものにちがいない。まるで、野獣の吠えるあらしだ。これこそ四
面
(
めん
)
楚歌
(
そか
)
というものだろう。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
四
面
(
めん
)
楚歌
(
そか
)
の
弥次
(
やじ
)
ごえも馬の耳に
念仏
(
ねんぶつ
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
楚
漢検準1級
部首:⽊
13画
歌
常用漢字
小2
部首:⽋
14画
“楚”で始まる語句
楚々
楚
楚王
楚辞
楚原
楚人
楚人冠
楚満人
楚国
楚囚