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棟瓦
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むねがわら
ふりがな文庫
“
棟瓦
(
むねがわら
)” の例文
と
真紅
(
しんく
)
へ、ほんのりと
霞
(
かすみ
)
をかけて、新しい火の
※
(
ぱっ
)
と移る、
棟瓦
(
むねがわら
)
が
夕舂日
(
ゆうづくひ
)
を
噛
(
か
)
んだ
状
(
さま
)
なる
瓦斯暖炉
(
がすだんろ
)
の前へ、
長椅子
(
ながいす
)
を
斜
(
ななめ
)
に、ト
裳
(
もすそ
)
を
床
(
ゆか
)
。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうしてここでは、私たちが失ったあの
棟瓦
(
むねがわら
)
の曲線がいとも豊かに現れているのです。その両端の留めの形は単純であってしかも要を得、またとない美しさです。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
それはちょっと
納屋
(
なや
)
みたいな建物で、その
棟瓦
(
むねがわら
)
の線はまず牛の背中と同じくらいまっすぐである。
博物誌
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
間
(
ま
)
ごとに
万宝
(
ばんぽう
)
をちりばめてあおげば
棟瓦
(
むねがわら
)
までことごとく
金箔
(
きんぱく
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
棟瓦
(
むねがわら
)
をひらりと
跨
(
また
)
いで、高く、高く、雲の白きが、
微
(
かすか
)
に動いて、
瑠璃色
(
るりいろ
)
に
澄渡
(
すみわた
)
った空を仰ぐ時は、あの、夕立の夜を
思出
(
おもいだ
)
す……そして、美しく清らかな母の懐にある
幼児
(
おさなご
)
の身にあこがれた。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
あれ聞け……
寂寞
(
ひっそり
)
とした
一条廓
(
ひとすじくるわ
)
の、
棟瓦
(
むねがわら
)
にも響き転げる、
轍
(
わだち
)
の音も留まるばかり、
灘
(
なだ
)
の浪を川に寄せて、千里の
果
(
はて
)
も同じ水に、筑前の沖の月影を、
白銀
(
しろがね
)
の糸で手繰ったように、星に
晃
(
きら
)
めく唄の声。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
棟
常用漢字
中学
部首:⽊
12画
瓦
常用漢字
中学
部首:⽡
5画
“棟”で始まる語句
棟
棟梁
棟木
棟上
棟割
棟割長屋
棟門
棟柱
棟数
棟札