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桃李
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とうり
ふりがな文庫
“
桃李
(
とうり
)” の例文
「
桃李
(
とうり
)
言わざれども、下
自
(
おのずか
)
ら
蹊
(
けい
)
を成す」とは確かに知者の言である。
尤
(
もっと
)
も「桃李言わざれども」ではない。実は「桃李言わざれば」である。
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
正月を越え、やがて
桃李
(
とうり
)
の
芽
(
め
)
や花が色づくと、街道の庶民は、百年でもこのままな無事がつづくように思って、
欠伸
(
あくび
)
していた。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
沈黙は金という言葉あり、
桃李
(
とうり
)
言わざれども、の言葉もあった、けれども、これらはわれらの時代を一層、貧困に落した。
HUMAN LOST
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
フランクの周囲には、その風格を
慕
(
した
)
い、その作品に傾倒する青年達が集まった。まさに
桃李
(
とうり
)
物言
(
ものい
)
わずの感である。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
沿道の谷々には
桃李
(
とうり
)
が笑っている、村々には
鯉幟
(
こいのぼり
)
がなびいている。霞が村も山も谷も一たいに立てこめている。
山道
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
首ばかり
極彩色
(
ごくざいしき
)
が出来上り、これから十二
一重
(
ひとえ
)
を着るばかりで、お月の顔を見てにこりと笑いながら、ジロリと見る
顔色
(
かおいろ
)
は
遠山
(
えんざん
)
の
眉
(
まゆ
)
翠
(
みどり
)
を増し、
桃李
(
とうり
)
の
唇
(
くちびる
)
匂
(
にお
)
やかなる
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
貂蝉は、
芳紀
(
とし
)
十八、その天性の麗わしさは、この後園の芙蓉の花でも、
桃李
(
とうり
)
の色香でも、彼女の美には競えなかった。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おれの苦しさ、わからんかね。仙脱。無慾。世が世なら、なあ。沈黙は金。
塵事
(
じんじ
)
うるさく。隅の
親石
(
おやいし
)
。機未だ熟さず。出る
杭
(
くい
)
うたれる。寝ていて転ぶうれいなし。無縫天衣。
桃李
(
とうり
)
言わざれども。絶望。
懶惰の歌留多
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
鳥羽離宮の
翠帳
(
すいちょう
)
ふかき
処
(
ところ
)
、
春風
(
しゅんぷう
)
桃李
(
とうり
)
花ひらく夜か、
秋雨
(
しゅうう
)
梧桐
(
ごとう
)
の葉落つるの時か——ただ一個の男性としての上皇が、ほおをぬらして語り給う少年の日の思い出を——美福門院も、おん涙をともにして
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
水は
温
(
ぬる
)
み、春園の
桃李
(
とうり
)
は
紅唇
(
こうしん
)
をほころばせてくる。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
桃
常用漢字
中学
部首:⽊
10画
李
漢検準1級
部首:⽊
7画
“桃李”で始まる語句
桃李花