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有難涙
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ありがたなみだ
ふりがな文庫
“
有難涙
(
ありがたなみだ
)” の例文
と
五月
(
いつゝき
)
になるお照の身重の腹を、重二郎に持って居ります扇でそっと突かれた時は、はッとお照は
有難涙
(
ありがたなみだ
)
に思わず声が出て泣伏しました。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ば
伯父々々
(
をぢ/\
)
と
呼
(
よぶ
)
べしと言ければ兩人は
有難涙
(
ありがたなみだ
)
に
暮
(
くれ
)
厚
(
あつ
)
く
御禮
(
おんれい
)
申上召連し見知人甚左衞門善助は名主部屋へ入置
休息
(
きうそく
)
致させける是に依て越前守には池田
大助
(
だいすけ
)
に命じ
全快屆
(
ぜんくわいとゞけ
)
の書面を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見も知らぬ浮浪人を、快く家に通すさえあるに、その技倆を信じて、
己
(
おの
)
が道場を任せて疑わぬ丹後守の度量には、机竜之助ほどの
僻
(
ねじ
)
けた男も、そぞろ
有難涙
(
ありがたなみだ
)
に暮れるのであります。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
百両の金が何で
要
(
い
)
るか知らぬがあれ程の
悌順
(
やさしい
)
女を金に
易
(
かえ
)
らるゝ者と思うて居る貴様の心がさもしい、珠運という御客様の
仁情
(
なさけ
)
が
半分汲
(
く
)
めたならそんな事
云
(
い
)
わずに
有難涙
(
ありがたなみだ
)
に
咽
(
むせ
)
びそうな者。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
怺
(
こら
)
えるのみにあらず主とも師匠とも頼む少女の
激励
(
げきれい
)
に対する
有難涙
(
ありがたなみだ
)
も
籠
(
こも
)
っていた
故
(
ゆえ
)
にどんな痛い目に
遭
(
あ
)
っても
逃
(
に
)
げはしなかった泣きながら最後まで
忍耐
(
にんたい
)
し「よし」と云われるまで練習した。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
もう、マリアさまのようなあなたさまに、たとえ一日でも二日でも、お預りを願うというのも、ひとえに日ごろの信心のお蔭だと
有難涙
(
ありがたなみだ
)
にくれる次第でございまス。では、お休みなさいませ。
ノンシャラン道中記:01 八人の小悪魔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
と熊の
頭
(
つむり
)
を撫でて暫く
有難涙
(
ありがたなみだ
)
にくれて居りますると、熊も聞分けてか、
悄然
(
しょうぜん
)
と
萎
(
しお
)
れ返って居りまする。お町は涙を払いながら
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
侍「なに
有難涙
(
ありがたなみだ
)
を」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
有
常用漢字
小3
部首:⽉
6画
難
常用漢字
小6
部首:⾫
18画
涙
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
“有難”で始まる語句
有難
有難う
有難味
有難屋
有難迷惑
有難い
有難山
有難泪
有難うよ