日本間にほんま)” の例文
俺は文化生活の必要をたてに、たった一つの日本間にほんまをもとうとう西洋間せいようまにしてしまった。こうすれば常子の目の前でも靴をがずにいられるからである。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
へやは十じょうばかりの青畳あおだたみきつめた日本間にほんまでございましたが、さりとて日本風にほんふう白木造しらきづくりでもありませぬ。
金襖の一ばんいい日本間にほんまで、兄たちは、ひつそりお酒を飲んでゐた。私はどたばたとはひり
津軽 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
さうして、ある点へると、此二つのものが火花ひばならして切りむす関門くわんもんがあると予想してゐた。それで生活欲を低い程度にめて我慢してゐた。彼のへやは普通の日本間にほんまであつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
先刻さっき申上もうしあげたとおり、わたくし小娘こむすめみちびかれて、あの華麗きれい日本間にほんまとおされ、そして薄絹製うすぎぬせいしろ座布団ざぶとんあたえられて、それへすわったのでございますが、不図ふと自分じぶん前面まえのところをると