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りよちゆう
文墨の
雅人も多しときゝしが、
旅中年の
凶するに
遭、
皈家を
急しゆゑ剌
を入れざりしは今に
遺憾とす。
始には越後の
諸勝を
尽さんと思ひしが、
越地に入し
後、
年稍侵して
穀価貴踊し人心
穏ならず、ゆゑに越地を
践こと
僅に十が一なり。しかれども
旅中に於て
耳目を
新にせし事を
挙て此書に
増修す。
文墨の
雅人も多しときゝしが、
旅中年の
凶するに
遭、
皈家を
急しゆゑ剌
を入れざりしは今に
遺憾とす。
始には越後の
諸勝を
尽さんと思ひしが、
越地に入し
後、
年稍侵して
穀価貴踊し人心
穏ならず、ゆゑに越地を
践こと
僅に十が一なり。しかれども
旅中に於て
耳目を
新にせし事を
挙て此書に
増修す。
おかるに
扮しは岩井玉之丞とて田舎芝居の
戯子なるよし、
頗る
美なり。由良の助に
扮しは
余が
旅中文雅を
以識人なり、
年若なればかゝる
戯をもなすなるべし。常にはかはりて今の坂東彦三郎に
似たり。
おかるに
扮しは岩井玉之丞とて田舎芝居の
戯子なるよし、
頗る
美なり。由良の助に
扮しは
余が
旅中文雅を
以識人なり、
年若なればかゝる
戯をもなすなるべし。常にはかはりて今の坂東彦三郎に
似たり。