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斷末魔
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だんまつま
ふりがな文庫
“
斷末魔
(
だんまつま
)” の例文
新字:
断末魔
斷末魔
(
だんまつま
)
の凄まじい苦悶が、藤屋彌太郎の全身を走ると、その脂ぎつた肉魂は、黒船町の利三郎の手にドタリと轉げ込んだのです。
銭形平次捕物控:177 生き葬ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
聲を出せば階下の主人夫婦にきこえるので、聲を殺さうとすると、その苦しさで、からだ中が
窒息者
(
ちつそくしや
)
の
斷末魔
(
だんまつま
)
のやうに波打つた。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
六千四百
噸
(
とん
)
の
巨船
(
きよせん
)
もすでに
半
(
なかば
)
は
傾
(
かたむ
)
き、
二本
(
にほん
)
の
煙筒
(
えんとう
)
から
眞黒
(
まつくろ
)
に
吐出
(
はきだ
)
す
烟
(
けぶり
)
は、
恰
(
あたか
)
も
斷末魔
(
だんまつま
)
の
苦悶
(
くもん
)
を
訴
(
うつた
)
へて
居
(
を
)
るかのやうである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
又
(
また
)
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
ませて
見
(
み
)
ても、
聞
(
きこ
)
えるのは
唯
(
ただ
)
男
(
をとこ
)
の
喉
(
のど
)
に、
斷末魔
(
だんまつま
)
の
音
(
おと
)
がするだけです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「いや、一
概
(
がい
)
には言へない。死んで少し時が經つと、死人の身體が
硬
(
かた
)
くなる、その時を待つて握らせられるが、その前、
斷末魔
(
だんまつま
)
の緊張でも、得物を握らせることが出來る」
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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市太郎の傷は前から頸筋を突かれた一と太刀で、お菊が歸つたときはまだ虫の息があり、
斷末魔
(
だんまつま
)
乍ら、主人の浪乃を伏し拜むやうにしてゐたといふことだけは解つて居ります。
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
斷
部首:⽄
18画
末
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
魔
常用漢字
中学
部首:⿁
21画
“斷”で始まる語句
斷
斷念
斷崖
斷然
斷食
斷言
斷々
斷乎
斷片
斷絶