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ぶんてい
右の
文體也ければ
直ちに麹町三丁目町醫師村井長庵
呼出しの
差紙を札の辻の町役人へ渡されければ
非番の家主
即時に麹町の名主の玄關へ持參なし
順序を
開く
間遲しと讀下す其の
文體は此度の小西屋の婚姻
破談の儀は家主庄兵衞の爲る業にて
這は日頃より
如此の
擧動ありしが
开を聞入ぬ所ろより兄元益と云へる者と語ひ今朝同人を
此處へと申にぞ
其儘に差出せば
急ぎ
封押開見て是は三五郎の
手跡なり此
文體にては紀州表の
調方
行屆たりと相見え
勇たる文段なり
然ながら兩人の
着は
是非晝過ならん夫迄は
猶豫成難し
餘念ながら是非に及ばず
悴忠右衞門
後を