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改悛
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かいしゅん
ふりがな文庫
“
改悛
(
かいしゅん
)” の例文
この場合いいかげんなごまかしはとうてい許されませぬ。なんでも、外国の犯人はあまり
改悛
(
かいしゅん
)
するものがないとのことじゃ。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
貞固は先ず優善が
改悛
(
かいしゅん
)
の状を見届けて、
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
に入塾せしめるといって、優善と妻
鉄
(
てつ
)
とを自邸に引き取り、二階に
住
(
すま
)
わせた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「いや、絶対に後悔しているんだが、僕だって聖人君子じゃない。側から何とか条件をつけてくれないと、励みがないから、
改悛
(
かいしゅん
)
の
実
(
じつ
)
が挙げ
悪
(
にく
)
い」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
事の
仔細
(
しさい
)
はもれなく本紙の探知したる所なれども、
改悛
(
かいしゅん
)
の余地を与えんため、しばらく発表を見合わせおくべし。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
この少年に
改悛
(
かいしゅん
)
の情無しと見たパラオ支庁の警務課が、彼の流刑の期間を延長し、その上
流竄地
(
りゅうざんち
)
をS島よりも更に南方遥か隔たったT島に変更することに決めたためである。
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
▼ もっと見る
……おぬしはその後の江戸の事情を知るまいが、この春、藤井紋太夫が
改悛
(
かいしゅん
)
を誓ったのは、やはり彼の本心ではなく、一時のがれに、老公をあざむき奉ったものでしかない。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何うしても
斬首
(
ざんしゅ
)
の刑に行わるべきであったのが、何ういう事か三宅へ遠島を
仰付
(
おおせつ
)
けられましたが、大層
改悛
(
かいしゅん
)
の効が
顕
(
あら
)
われ、
後
(
のち
)
お
赦
(
しゃ
)
になって、此の三次郎は兄玄道の徒弟となり
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
とうてい
改悛
(
かいしゅん
)
の見込みなき白昼の大盗、十万百万証拠の紙幣を、つい鼻のさきに突きつけられてさえ、ほう、たくさんあるのう、奉納金かね? 党へ献上の資金かね? わあっはっはっ
創生記
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
実は私はこのことあるを
憂
(
うれ
)
いて、前後五回ほど阪井の父をたずねて忠告したのです、それにかかわらずかれの父はかれを厳重にいましめないのです、これだけに手を尽くしても
改悛
(
かいしゅん
)
せず
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
承知していながら、決して
改悛
(
かいしゅん
)
する必要がないと思うほど、この病弊を芸術的に崇拝しているのである。されば賤業婦の美を論ずるには、極端に流れたる近世の芸術観を以てするより外はない。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
しかし当時の優善の態度には、まだ真に
改悛
(
かいしゅん
)
したものとは
看做
(
みな
)
しにくい所があった。そこで
五百
(
いお
)
は
旦暮
(
たんぼ
)
周密にその挙動を監視しなくてはならなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
もし五十川のおばさんがほんとうに自分の
改悛
(
かいしゅん
)
を望んでいてくれるなら、その記事の中止なり訂正なりを、
夫
(
おっと
)
田川の手を経てさせる事はできるはずなのだ。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
先生は堀口生の
改悛
(
かいしゅん
)
をひきあいに出して、大いに学ぶところがあるように、コンコンさとした後
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「もし、ご
改悛
(
かいしゅん
)
がなければ、わたくしは腹を切って、ご先祖さまにお詫びつかまつります」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なかにはひざまずいて懺悔告白する者すらあった……長老はそれをおのおの解決したり、和解させたり、訓戒を与えたり、
改悛
(
かいしゅん
)
をすすめたりして、最後に一同を祝福して、退出させるのであった。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
すると上らないことが分ったから、僕達も今月から
改悛
(
かいしゅん
)
して、差当り郷里の親父へ御用金を仰せつける。芳野君は今月の俸給をボーナスぐるみ
掏摸
(
すり
)
に取られたと言ってやる
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
とまれその方が、わが
寛仁
(
かんじん
)
に甘え、すこしも
改悛
(
かいしゅん
)
の色なく、将軍の寵に
驕
(
おご
)
るさる人物とこころを
協
(
あわ
)
せ、
二奸一体
(
にかんいったい
)
となって、
不逞
(
ふてい
)
な
謀
(
たくら
)
みをつづけ参ったことはいいのがれあるまいが
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それは/\、しかし小川君が早まって
改悛
(
かいしゅん
)
したのは案外の副産物でしたね」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
と尾沢生が感心したくらい堀口生の
改悛
(
かいしゅん
)
は、いちじるしかった。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
改
常用漢字
小4
部首:⽁
7画
悛
漢検1級
部首:⼼
10画
“改悛”で始まる語句
改悛者