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撓
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しわ
ふりがな文庫
“
撓
(
しわ
)” の例文
二人の
槍
(
やり
)
の穂先が
撓
(
しわ
)
って馬と馬の
鼻頭
(
はなづら
)
が合うとき、
鞍壺
(
くらつぼ
)
にたまらず落ちたが最後無難にこの関を
踰
(
こ
)
ゆる事は出来ぬ。
鎧
(
よろい
)
、
甲
(
かぶと
)
、馬
諸共
(
もろとも
)
に召し上げらるる。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
白ペンキ塗の
厚縁
(
あつぶち
)
の
燦々
(
きらきら
)
で、
脾弱
(
ひよわ
)
い、すぐにも
撓
(
しわ
)
って
外
(
はず
)
れそうな障子や
襖
(
からかみ
)
の
劃
(
しき
)
りの、そこらの
間毎
(
まごと
)
には膏薬のいきれがしたり、汗っぽい淫らな声が
饐
(
す
)
えかけたりしている。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
「今日」と「昨日」とが
撓
(
しわ
)
つてゐる!
雪
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
藤蔓に
頸根
(
くびね
)
を抑えられた櫂が、
掻
(
か
)
くごとに
撓
(
しわ
)
りでもする事か、
強
(
こわ
)
き
項
(
うなじ
)
を
真直
(
ますぐ
)
に立てたまま、藤蔓と
擦
(
す
)
れ、舷と擦れる。櫂は一掻ごとにぎいぎいと鳴る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
穏戸
(
おんど
)
の瀬戸で、エンヤラヤアノヤア、ソオレ漕げ、ヤアレ漕げ、一丈五尺の、一丈五尺の、
艪
(
ろ
)
が
撓
(
しわ
)
る、エンヤラヤアノ、エンヤラヤノ、エンヤラヤノ、エンヤラヤノ、エンヤラサノサア。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
首を入れた当人は台を引かれると同時に縄をゆるめて飛び下りるという
趣向
(
しゅこう
)
である。果してそれが事実なら別段恐るるにも及ばん、僕も一つ試みようと枝へ手を懸けて見ると好い具合に
撓
(
しわ
)
る。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
撓
漢検1級
部首:⼿
15画
“撓”を含む語句
撓々
不撓
可撓性
撓曲
蝋質撓拗性
不撓不屈
不屈不撓
屈撓性
百折不撓
軟撓
豪胆不撓
袋撓刀
蝋質撓拗症
背撓馬
撓舟
撓直
撓柔
撓枉過中
撓屈
撓垂
...