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摺硝子
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すりガラス
ふりがな文庫
“
摺硝子
(
すりガラス
)” の例文
頭の上の大電灯の笠——
摺硝子
(
すりガラス
)
に切子細工の飾を付けた、何
瓩
(
キログラム
)
とも知れぬのが、恐しい勢で頭の上へ落ちて来たのでした。
身代りの花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
天井は全面が
摺硝子
(
すりガラス
)
になっていて、白昼電燈が適当な柔かさをもって輝いてい、床には、ふかふかと足を吸込む
豪奢
(
ごうしゃ
)
な
絨毯
(
じゅうたん
)
が敷きつめられてあった。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
また梅が散る
春寒
(
はるさむ
)
の昼過ぎ、
摺硝子
(
すりガラス
)
の
障子
(
しょうじ
)
を閉めきった座敷の
中
(
なか
)
は
黄昏
(
たそがれ
)
のように薄暗く、老妓ばかりが寄集った
一中節
(
いっちゅうぶし
)
のさらいの会に、自分は
光沢
(
つや
)
のない古びた音調に
銀座
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
広いチャペルの左右には幾つかの長方形の
窓框
(
まどわく
)
を
按排
(
あんばい
)
して、更に太い線に
纏
(
まと
)
めた大きな窓がある。その一方の
摺硝子
(
すりガラス
)
は白く午後の日に光って、いかにも岡の上にある夏期学校の思をさせた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
わざと遠慮して勝手口へ回ると、
摺硝子
(
すりガラス
)
へ明るい
灯
(
ひ
)
が映って、中はざわざわしていた。
上
(
あが
)
り
框
(
がまち
)
に帳面を持って腰をかけた掛取らしい小僧が、立って宗助に挨拶をした。茶の間には主人も細君もいた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
家
(
いえ
)
の内はむしろ静か過ぎるくらいしんとしていた。
摺硝子
(
すりガラス
)
の戸が
閉
(
た
)
ててある玄関へ来て、ベルを二三度押して見たが、ベルが
利
(
き
)
かないと見えて誰も出て来なかった。宗助は仕方なしに勝手口へ廻った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると
摺硝子
(
すりガラス
)
の
向側
(
むこうがわ
)
で、ちょっと明けなさいと云う声がする。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
硝
常用漢字
中学
部首:⽯
12画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“摺”で始まる語句
摺
摺鉢
摺寄
摺違
摺物
摺足
摺剥
摺付
摺抜
摺餌