“援(ひ)” の例文
援(ひ)いてわれ汝に、汝の機嫌が向おうが向くまいが、今汝が居る処に永く留まれと命じ、兼ねて上帝が汝を詛いしところのものを以て汝を
シカモ兵乱ノ余(よ)仍(なお)飢饉(ききん)ヲ以テス。県務ニ鞅掌(おうしょう)シイマダ及ブニ暇(いとま)アラズ。幸ニシテ子重ガコノ挙アリ。故ニ辞スルニ多事ヲ以テセズ。筆ヲ援(ひ)イテ巻首ニ叙ストイフ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼が手腕はただ外交の上に剰(あま)されたり。彼は内政改革において、水戸烈公を援(ひ)いて、その味方としたる如く、外交においても、彼と結托して、以て為す所あらんと欲せり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
親に仕(つか)へて、此上無(こよな)う優かりしを、柏井(かしわい)の鈴(すず)とて美き娘をも見立てて、この秋には妻(めあは)すべかりしを、又この歳暮(くれ)には援(ひ)く方(かた)有りて、新に興るべき鉄道会社に好地位を得んと頼めしを、事は皆休(や)みぬ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
カンド人は、誓言に蜥蜴の皮を援(ひ)いて証とす(バルフォール『印度事彙(ゼ・サイクロベジア・オヴ・インジア)』三版二巻七三〇頁)。
ソノ間累世二主、遷館三所、連綿トシテ絶エズ。カツテ虚歳ナシ。余モマタコノ会ニ参スルコト二十有七度、世ハ殊(こと)ナリ事ハ異ル。悲喜交(こもご)モ集ル。乃(すなわ)チ筆ヲ援(ひ)イテ詠ヲナス。辞ノ至ル所ヲ知ラザル也。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
北欧では誓約に雷神トールの大槌ムジョルニルの名を援(ひ)いてした。それが今日競売の約束固めに槌で案(つくえ)を打つ訳である(一九一一年板ブリンケンベルグの『雷の兵器』六一頁)
アラブ人馬掛けて誓う事希(まれ)だが、もし馬掛けて誓えば命を亡うまでも約を違(たが)えず。予ベダイ輩を護身卒に傭(やと)うに、ただ牝馬を援(ひ)いて誓わしめたが、いかな場合にも誠を尽し、親切に勤めた。