“此上無”の読み方と例文
読み方割合
こよな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ野田山の墳墓をはらいて、母上と呼びながら土にすがりて泣き伏すをば、此上無こよな娯楽たのしみとして、お通は日課の如く参詣さんけいせり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひまある身なれば、宮は月々生家さとなる両親を見舞ひ、母も同じほどひ音づるるをば、此上無こよなき隠居の保養と為るなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
外には到るところに当世のはぶしを鳴して推廻おしまはすが、此上無こよなう紳士の願足れりと心得たるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)