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かきまは
余等が
最も
興味を
有して
傾聽したのは、
權現臺貝塚の
歴史であつて、
最初に
野中完一
氏が
發見したのを、
氏は
深く
秘して
居たので、
其頃は
發掘をせずとも、
表面をチヨイ/\
掻廻して
見れば、
土偶
好むことは
鷄にも
似たりと云程のことなれば
近來家内の
不取締りは勿論なり故に何事に
寄ず番頭久兵衞が一人にて
宜樣に
掻廻して居ければ終に又昔しの
惡心再發なし此度文右衞門が
質の一件とても己が
氣儘に取計らはんとし又主人の金子百兩を