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折衝
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せっしょう
ふりがな文庫
“
折衝
(
せっしょう
)” の例文
また、城方の方へも、数回往復して、
折衝
(
せっしょう
)
に努め、日も暮れごろに迫って、ようやく、和議の調印という運びにまで、
漕
(
こ
)
ぎつけたのであった。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
公権力を握った立場での政治的統合手段は宣示命令手段、禁圧対抗手段、
折衝
(
せっしょう
)
協力手段、
収攬
(
しゅうらん
)
手段、教化宣伝手段という風に分けることもできる(大石兵太郎)。
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
外国との
折衝
(
せっしょう
)
がこれほど面倒になってゆく世の中に、あの人物を山の中に送り込む当局者の気が知れない、駒井を甲州へやるのは舟を山へ送るのと同じで、しかもその舟も
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
市当局に
折衝
(
せっしょう
)
したが、何分予算がないの一点張で、如何ともし難く、と云って一日も棄ておけない問題なので、ここに一文を草し、賢明なる諸賢の深き御理解に訴える次第である。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
ドイツ政府は、アフガニスタンの
族王
(
エミア
)
に秘密条約を申し込んでいた。幾
折衝
(
せっしょう
)
を重ねたあげく、ようやく仮条約締結の段まで
漕
(
こ
)
ぎつける。外務首脳部のほかだれも知らない密約である。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
▼ もっと見る
川北老が代表者となって
折衝
(
せっしょう
)
の任に
就
(
つ
)
くものと見えた。果然彼は発言した。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「先頃から両軍のあいだに、
和睦
(
わぼく
)
の内談がすすめられ、
愚衲
(
ぐのう
)
がその
折衝
(
せっしょう
)
に当って、数次、羽柴方と会見しておりましたが」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
内々毛利側の
媾和
(
こうわ
)
条件を提示してみたが、何度
折衝
(
せっしょう
)
を重ねても、こちらから折れて出た五ヵ国
譲渡
(
じょうと
)
と、清水宗治を助命してほしいという交換的条件とは
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
半兵衛の計を
容
(
い
)
れて、ひそかに、八幡山の
明石
(
あかし
)
一族へ、書を送ったり、使いを求めたり、あらゆる外交
折衝
(
せっしょう
)
をこころみているのも、そのためにほかならない。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もっぱらその
折衝
(
せっしょう
)
には数正が当っていたし、こんどの信雄の単独講和にも、何か、かれの策動が蔭にあったのではないか? ——というのがここの人々の偽わらぬ感情だった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また西蔵院や大善院側でもうすうすは知っていたが、飽くまで光秀の母として
鄭重
(
ていちょう
)
に取り扱い、城中との
折衝
(
せっしょう
)
が運ぶに至って、これを人質として、守将の
波多野秀治
(
はたのひではる
)
の許へ送った。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
折衝
(
せっしょう
)
の末、庵主が矢来の前へ弁之助を伴い、衆人の前に無礼を詫びることになった。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まず当然といっていいほどの
折衝
(
せっしょう
)
であった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“折衝”の意味
《名詞》
折 衝(せっしょう)
戦いにおいて敵側との衝突を矛先を挫くように防ぐこと。
駆け引きをしながら交渉すること。
(出典:Wiktionary)
折
常用漢字
小4
部首:⼿
7画
衝
常用漢字
中学
部首:⾏
15画
“折”で始まる語句
折
折角
折檻
折々
折柄
折敷
折鞄
折助
折悪
折節