トップ
>
慕
>
しと
ふりがな文庫
“
慕
(
しと
)” の例文
「大塔宮様にお目にかかり、許すとのお言葉承まわりたさに、この年月諸所方々を、お後
慕
(
しと
)
うておりまするもの……」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
古来幾多の
世捨人
(
よすてびと
)
は人間の死ということに心を置いて、樹下石上の旅にさまようた。
西行
(
さいぎょう
)
も
宗祇
(
そうぎ
)
も
芭蕉
(
ばしょう
)
もまたそれら世捨人のあとを
慕
(
しと
)
うて旅にさまようた。そうして宗祇も芭蕉も旅に死んだ。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
色とりどりな秋の
小径
(
こみち
)
を森の
古巣
(
ふるす
)
へ走って行く一
匹
(
ぴき
)
の
白狐
(
びゃっこ
)
の後影を認め、その跡を
慕
(
しと
)
うて追いかける
童子
(
どうじ
)
の身の上を自分に引きくらべて、ひとしお母恋いしさの思いに責められたのであろう。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
……実は、あの老母が、幼少から
慈
(
いつくし
)
んでいた末娘が、近頃
病
(
やまい
)
のため、母のことのみ申し、うわ言にも、母よ母よと恋い、起きても、会いたや、一ト目会いたやと、泣き
慕
(
しと
)
うてやまぬのでおざる
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
白いお
髪
(
ぐし
)
の
御方
(
おんかた
)
を、又無いものと
慕
(
しと
)
うては
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
草履
慕
(
しと
)
ふて
おさんだいしよさま
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
向
(
むこ
)
が自分を
慕
(
しと
)
うて来るように仕向けたがる。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
慕
常用漢字
中学
部首:⼼
14画
“慕”を含む語句
戀慕
恋慕
思慕
追慕
推慕
横恋慕
欽慕
鈴慕
愛慕
欣慕
敬慕
憬慕
慕郷
景慕
慕情
懐慕
春怨思慕
虚空鈴慕
慕蓉氏
攀慕
...