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慎
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つつま
ふりがな文庫
“
慎
(
つつま
)” の例文
旧字:
愼
慎
(
つつま
)
しく生きてゐるんだ。格別過去や未来を思ふことはしないで、一を一倍しても一が出るやうな現在の中に、慎しく生きてゐるのだ。
散歩生活
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
彼女は、愛らしく
慎
(
つつま
)
しく従順貞淑な妻には違いない。が、趣味や思想の上では、自分の間に手の届かないように、広い/\
隔
(
へだたり
)
が横わっている。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
セエラの『偉がらなかった』のは
真実
(
ほんとう
)
でした。彼女は思いやりがあって、
慎
(
つつま
)
しやかな少女でした。で、持っているものは、
惜気
(
おしげ
)
もなく分けてやりました。
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
だが、今夜の若者は皆
慎
(
つつま
)
しかった。ほんのり色に出る程度に、静かな杯を交している。各〻の膳部には、
勝栗
(
かちぐり
)
、
昆布
(
こんぶ
)
のほかに、
菜
(
な
)
と鳥を浮かした
吸物椀
(
すいものわん
)
が乗っていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼女は表面
慎
(
つつま
)
しやかにしていても、心の底ではそれを聴いてフフンと笑ったのであろう。
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
『
豈夫
(
まさか
)
! 信吾さんたら
真箇
(
ほんと
)
に人が悪い。』と何故か富江は少し
慎
(
つつま
)
しくしてゐる。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
慎
(
つつま
)
しく語ろうと気をつけている言葉の端々に関東ローム層とか、第三紀層とかいう専門語が女学校程度の智識でない口慣れた滑らかさでうっかり
洩
(
も
)
れ出すのを、私の注意が
捉
(
とら
)
えずにはいなかった。
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
前のは言い方が横柄で、後のは幾分か
慎
(
つつま
)
しやかであります。
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
信一郎の顔をじっと見詰めている夫人の
高貴
(
ノーブル
)
な
厳
(
おごそ
)
かに美しい面が、信一郎の心の内の静子の
慎
(
つつま
)
しい
可愛
(
かわい
)
い面影を打ち消した。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
慎
(
つつま
)
しい
囁
(
ささや
)
きに促されて、やがて畏る畏る前へ出て来ると、内蔵助がこう云いわたした。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
瑠璃子の処女の
如
(
ごと
)
く
慎
(
つつま
)
しく
娼婦
(
しょうふ
)
の如く大胆な
媚態
(
びたい
)
に、心を奪われてしまった勝平は、自分の答が
何
(
ど
)
う云うことを約束しているかも考えずに答えた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
すると、玖満子夫人は、
慎
(
つつま
)
しやかなうちにも、信念をもって
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
慎
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“慎”を含む語句
謹慎
要慎
慎深
粛慎
可慎
慎重
不謹慎
畏慎
矯慎
生島慎九郎
猶可慎
隠居慎
独慎
細井知慎
謹慎室
三慎
閉門謹慎
身慎莫
賈慎庵
許慎
...