カナ)” の例文
古代日本語の習慣で言ふと「カナしき何某」、もつと古い言ひ方だと、語根風になつたかなしを用ゐて「カナし何某」と言ふ所だ。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
幾百の若者の歩調おこる時、ひきしまり来るカナしさ堪へず
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
ソノコトダケデ イツパイニナルカナシサデハナイカ
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
万葉集巻十四の二首の東歌「にほとりの葛飾早稲をにへすとも、そのカナしきを、に立てめやも」「そや。此屋の戸オソぶる。にふなみに、我がをやりてイハふ此戸を」
まれびとの歴史 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
にほとりの 葛飾早稲カツシカワセニヘすとも、カナしきを、に立てめやも(万葉集巻十四)
古代生活に見えた恋愛 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
鳰鳥ニホドリの葛飾早稲ワセニヘすとも、そのカナしきを、に立てめやも(同)
稲むらの蔭にて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
鳰鳥ニホドリ葛飾早稲カツシカワセ新嘗ニヘすとも、そのカナしきを、外に立てめやも
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
否諾イナヲかも。カナしき児等コロニヌさるかも(巻十四)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)