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後姿
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うしろつき
ふりがな文庫
“
後姿
(
うしろつき
)” の例文
一刷
(
ひとはけ
)
黒き愛吉の
後姿
(
うしろつき
)
、
朦朧
(
もうろう
)
として幻めくお夏の
背
(
そびら
)
に
蔽
(
おお
)
われかかって、玉を
伸
(
の
)
べたる襟脚の、手で掻い上げた
後毛
(
おくれげ
)
さえ、一筋一筋見ゆるまで、ものの余りに白やかなるも
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と会釈して、スッと
起
(
た
)
った所を見ると、スラリとした
後姿
(
うしろつき
)
だ。ああ、
好
(
い
)
い
風
(
ふう
)
だ、と思っている
中
(
うち
)
に、もう部屋を出て了って、
一寸
(
ちょっと
)
小腰を
屈
(
かが
)
めて、跡を閉めて、バタバタと廊下を行く。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
てすけとくてく峠へ
押上
(
おしのぼ
)
る
後姿
(
うしろつき
)
を、日脚なりに遠く蔭るまで見送りましたが、何が、
貴辺
(
あなた
)
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まず最初に
容貌
(
かおだち
)
を視て、次に
衣服
(
なり
)
を視て、帯を視て
爪端
(
つまさき
)
を視て、行過ぎてからズーと
後姿
(
うしろつき
)
を一
瞥
(
べつ
)
して、また帯を視て髪を視て、その跡でチョイとお勢を横目で視て、そして澄ましてしまう。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
跣足
(
はだし
)
で路しるべをしたお婆さんの志、その
後姿
(
うしろつき
)
も、尊いほどに
偲
(
しの
)
ばれます。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
脱心
(
ぬかり
)
たりと心
急立
(
せきた
)
ち、本郷の
通
(
とおり
)
へ駈出でて、東西を見渡せば、一町ばかり
前
(
さき
)
に立ちて、日蔭を明神坂の方へ、急ぎ足に歩み行く
後姿
(
うしろつき
)
はその者なれば、遠く離れて見失わじと、裏長屋の近道を
潜
(
くぐ
)
りて
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
姿
常用漢字
小6
部首:⼥
9画
“後”で始まる語句
後
後生
後退
後方
後悔
後家
後手
後日
後世
後裔