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後口
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あとくち
ふりがな文庫
“
後口
(
あとくち
)” の例文
それに、まぐろの脂肪がすこぶる
濃厚
(
のうこう
)
でありながら、少しも
後口
(
あとくち
)
に残らぬという特徴があって、まさに東京名物として
錦上
(
きんじょう
)
花
(
はな
)
を添えている。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「裏が明いたから直ぐに知らせようと思ったが、
後口
(
あとくち
)
が
定
(
きま
)
っていると聞いて
落胆
(
がっかり
)
していたら、君だったのかい?」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「どうも
後口
(
あとくち
)
が悪うて悪うてまあだムカムカします。一ツ景気のえいところで一ツコキつけて、つかあさい」
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
うっかり
後口
(
あとくち
)
を廻ろうとして外へ出ると、待ち伏せしていた出先のお神に
厭応
(
いやおう
)
なし持って行かれるというふうだったが、それでもたまには
隙
(
ひま
)
を食う
宵
(
よい
)
の口もあり
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ゆうべ、宵の
中
(
うち
)
に野田家さんでお目にかかったのよ。三、四人お
連
(
つれ
)
があったわ。わたしは
後口
(
あとくち
)
で廻って行ったもんだから、ちょっとお目にかかったばっかりなのよ。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
なんで、あんな馬鹿なことをいうたとか知らん? あんまり、巡査が威張りくさるもんじゃけ、つい、いつもの癖が出てしもうたが、……どうも、
後口
(
あとくち
)
が悪いなあ。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「二十七にもなって、女が、
欲
(
ほ
)
しゅうないなどと云っても、わしは、うなずかん。持て、持て、八十三郎も
後口
(
あとくち
)
にひかえているに、貴様が、いつまで、
部屋住
(
へやずみ
)
では困る」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「十手捕縄じゃ——そんな事を言っちゃ悪いが、
後口
(
あとくち
)
のよくねえことがあります。彦兵衛が一世一代、身体を張ってきっと
型
(
かた
)
をつけます。こいつはあっしに任しておくんなさいまし」
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
善光はそれには答えないで、
蝦蟇
(
がま
)
のような大きなおとがいを動かしながら、じっと
後口
(
あとくち
)
を味っていたが、まだ何だか腑に落ちなさそうなところがあるらしく、ちょっと小首をかしげた。
艸木虫魚
(新字新仮名)
/
薄田泣菫
(著)
何
(
ど
)
ういうものか、家の子供は春夏秋と丈夫だが、冬は兎角弱い。十二月から一月へかけて皆達者で好い塩梅だと思っていると、誰か風邪をひく。それが直るか直らないに
後口
(
あとくち
)
が出来る。
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
後口
(
あとくち
)
だって構わないけれど、こゝは元来吉川君の勢力範囲だからね」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“後”で始まる語句
後
後生
後退
後方
後悔
後姿
後家
後手
後日
後世