ゆるみ)” の例文
かかるうちにも心にちとゆるみあれば、煌々こうこう耀かがやわたれる御燈みあかしかげにはかくらみ行きて、天尊てんそん御像みかたちおぼろ消失きえうせなんと吾目わがめに見ゆるは、納受のうじゆの恵にれ、擁護おうごの綱も切れ果つるやと
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
従って其調べが、寸分のゆるみもなく、厳重に行われたことは勿論だ。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
俚諺ことわざとみを取て目を廻し身代に苦みし者漸々やう/\金のつる有付ありつきヤレ/\嬉しやと思ひ病氣付事あり是心のゆるみより出るとかや茲に畏くも 人皇百九代 後水尾ごみづのを天皇には至て和歌を好ませられ後々のち/\三十六歌仙かせん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
慈悲悔恨のゆるみ無く、修羅しゆらたゝかひたけなは
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
慈悲悔恨のゆるみ無く、修羅しゆらたたかひたけなは
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)