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幾疋
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いくひき
ふりがな文庫
“
幾疋
(
いくひき
)” の例文
ヘルンはまた
猫
(
ねこ
)
が特別に好きであった。松江に居た時も焼津に居た時も、道に捨猫さえ見れば拾って帰り、
幾疋
(
いくひき
)
でも
飼
(
か
)
って育てた。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
……
其
(
そ
)
の
紅
(
あか
)
い
絲
(
いと
)
で、
脚
(
あし
)
に
印
(
しるし
)
をつけた
幾疋
(
いくひき
)
かを、
遠
(
とほ
)
く
淀橋
(
よどばし
)
の
方
(
はう
)
の
田
(
た
)
の
水
(
みづ
)
へ
放
(
はな
)
したが、
三日
(
みつか
)
め
四日
(
よつか
)
め
頃
(
ごろ
)
から、
氣
(
き
)
をつけて、もとの
池
(
いけ
)
の
面
(
おも
)
を
窺
(
うかゞ
)
ふと、
脚
(
あし
)
に
絲
(
いと
)
を
結
(
むす
)
んだのがちら/\
居
(
ゐ
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この北海の上ばかりでも、
幾疋
(
いくひき
)
の子供をなくした海豹がいるか知れない。しかし、お前は、子供にやさしいから一倍悲しんでいるのだ。そして、私は、それだからお前をかわいそうに思っている。
月と海豹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
……樹の枝じゃ無い、右のな、その
崖
(
がけ
)
の中腹ぐらいな処を、
熊笹
(
くまざさ
)
の上へむくむくと赤いものが
湧
(
わ
)
いて出た。
幾疋
(
いくひき
)
となく、やがて五六十、夕焼がそこいらを
胡乱
(
うろ
)
つくように……
皆
(
みんな
)
猿だ。
朱日記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
疋
漢検準1級
部首:⽦
5画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干