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幾晩
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いくばん
ふりがな文庫
“
幾晩
(
いくばん
)” の例文
御米
(
およね
)
はさも
心地好
(
こゝちよ
)
ささうに
眠
(
ねむ
)
つてゐた。つい
此
(
この
)
間
(
あひだ
)
迄
(
まで
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
方
(
はう
)
が
好
(
よ
)
く
寐
(
ね
)
られて、
御米
(
およね
)
は
幾晩
(
いくばん
)
も
睡眠
(
すゐみん
)
の
不足
(
ふそく
)
に
惱
(
なや
)
まされたのであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
わたしは
幾晩
(
いくばん
)
も隊商の後について行きました。そして、発育の悪いシュロの木にかこまれた泉のほとりで、この人たちが休むのを見ました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「そりゃあ、ここに泊るぶんには、
幾晩
(
いくばん
)
でもいいさ、お前の都合さえつけば。……じゃあ行ってくるかな。」
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
あの
新治
(
にひばり
)
の
近邊
(
きんぺん
)
の
筑波
(
つくば
)
をとほり
過
(
す
)
ぎて、
今夜
(
こんや
)
で
幾晩
(
いくばん
)
寢
(
ね
)
て
來
(
き
)
たとおもふ、といはれたのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
そんな事を
囁
(
ささや
)
いたきりだった。春作は、
幾晩
(
いくばん
)
も幾晩も、永代河岸を歩いてみた。だが、河の中へ入ってゆく気になれなかった。水が怖いのではなく、世間の眼と世間の灯が、いつも
背後
(
うしろ
)
で気になった。
魚紋
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
アンネ・リスベットは、
幾晩
(
いくばん
)
も、幾晩も、家から、姿をけすようになりました。そういうときには、きまって、海べにいるところを、人に見つけられました。
アンネ・リスベット
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
それからは、
幾晩
(
いくばん
)
も幾朝も、お姫さまは、王子と別れた海べに浮びあがっていきました。いつのまにか、庭の木の実が熟してもぎとられていくのを見ました。
人魚の姫
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
幾晩
(
いくばん
)
も幾晩も、開かれた窓ぎわに立って、さかなたちがひれやしっぽを動かしながらおよいでいる、まっさおな水をすかして、上のほうをじっとながめていました。
人魚の姫
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
空気はまた
澄
(
す
)
みわたりました。
幾晩
(
いくばん
)
か、たっていました。月は
上弦
(
じょうげん
)
になっていました。わたしはふたたびスケッチをしようという考えを起しました。——月の話してくれたことをお聞きください。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
晩
常用漢字
小6
部首:⽇
12画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干