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工合
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ぐえゝ
「さうだよ、
飮まつせえよおめえ、めでゝえ
酒だから、
威勢つければおめえ
身體の
工合だつてちつと
位なら
癒つちやあよ」
婆さん
等は
又侑めた。
俺らはあ、
暫くやんねえから、
煙草は
身體の
工合惡りいから
斷つたんだから
何だが、
酒は
此れ
錢は
稼げねえし、ちつとでも
飮めば
又飮みたくなつから
廢めつちやつたな
「おつう、せかねえでもえゝぞ、
俺ら
今朝少し
工合が
惡いから
緩くりすつかんなよ」お
品はいつた。おつぎは
暫くもぢ/\しながら
帶を
締て
大戸を一
枚がら/\と
開けて
目をこすりながら
庭へ
出た。