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實
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な
ふりがな文庫
“
實
(
な
)” の例文
新字:
実
向ふの側にも柿の樹があツて、其には先ツぽの黄色になつた柿が枝もたわゝに
實
(
な
)
ツてゐた。柿の葉は
微
(
かすか
)
に
戰
(
そよ
)
いで、チラ/\と
日光
(
ひかげ
)
が動く。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「恐ろしく負け續けの癖に、——金の
實
(
な
)
る木を植ゑたんだ。五兩や十兩の金に驚くけえ——なんて小判をバラ
撒
(
ま
)
いて居るさうで」
銭形平次捕物控:218 心中崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
幸
(
さいはひ
)
にして
一人
(
ひとり
)
では
食
(
く
)
ひきれぬ
程
(
ほど
)
の
實
(
み
)
が
房々
(
ふさ/\
)
と
實
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
るので
其
(
その
)
憂
(
うれひ
)
もなく、
熟過
(
つえすぎ
)
た
實
(
み
)
がぼて/\と地に
落
(
お
)
ちて
蟻
(
あり
)
の
餌
(
ゑ
)
となり
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
赤い苺がびつしり
實
(
な
)
つて居る。苺は大分たべた。夫に到る處山桃がある。時々腕白も木になつてる事がある。何處であつたか熊野あたりの神社の
謠
(
うた
)
であつたが
壱岐国勝本にて
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
分
(
ぶん
)
に過ぎた
慈悲善根
(
じひぜんこん
)
を
施
(
ほど
)
こして、その日/\を豊かに暮して居るのに、少しも困る樣子は無いばかりでなく、益々富み榮えて、『あれは金の
實
(
な
)
る木でも植ゑてゐるのだらう』
銭形平次捕物控:296 旅に病む女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
隅の方には、葉の細い柿の樹が一本、くの字
形
(
なり
)
にひよろりとしてゐる。
實
(
な
)
らぬ柿の樹だ。其の下に地を掘ツた向ふの家の芥溜が垣根越しに見える。少し離れて臺所も見える。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「不斷百も持つて居ない人間だが、この二三日馬鹿に景氣がよくて、伊太郎などは近在の
賭場
(
とば
)
を門並み荒して歩いたさうだよ。——何んでも金の
實
(
な
)
る木を植ゑたとか言つて」
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
わけても平右衞門町の佐渡屋——金の
實
(
な
)
る木を植ゑたと言はれる兩替屋の裏座敷には、二階から塀を越して、高々と水に張出した櫓を
架
(
か
)
け、女主人お兼を中心に、店の者一統、出入りの衆
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
實
部首:⼧
14画
“實”を含む語句
眞實
事實
忠實
果實
現實
充實
信實
實家
情實
老實
實際
實行
實驗
瓜實顏
實例
實體
誠實
口實
現實的
實情
...