-
トップ
>
-
好敵
>
-
こうてき
無論、
私には
望みの
好敵手だつた。大正十三年から十四年への
晩を
除夜の鐘を
聞きながら、先生と
勝負を
爭つた事もある。
さういふ町内に
僕の
將棋の
好敵手がゐる。
改まつて
紹介すれば、新美
術院會
員、國
畫會
總帥の梅原
龍三郎
畫伯その人だが、なアにお
互に負けず
嫌ひで相當
意地つ
張りでもある二人。
然し、三四年前に半年あまり一
緒に
萩原
淳七
段の高弟(?)となつて
大いに切
磋琢磨したのだが、二人とも一
向棋力が
進歩しない所まで
似てゐるのだから、
聊か
好敵手
過ぎる
嫌ひもある。