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大店
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おほだな
ふりがな文庫
“
大店
(
おほだな
)” の例文
大店
(
おほだな
)
に野幇間風情が怒鳴り込むといふのが、土臺間違つた話で、これは何處へ訴出たところで、取りあげてくれる道理もありません。
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
七荷の荷物までは普通の嫁入り荷物であつたが、貴族とか
大店
(
おほだな
)
のお嬢さんのよめいり荷物は、十三荷があたり前の事になつてゐた。
よめいり荷物
(新字旧仮名)
/
片山広子
(著)
尋
(
たづ
)
ねければ
口惡善
(
くちさが
)
なき下女の
習慣
(
ならひ
)
那
(
あれ
)
こそ近在の
大盡
(
だいじん
)
の
娘御
(
むすめご
)
なるが江戸のさる
大店
(
おほだな
)
へ
嫁入
(
よめいり
)
なされしが
聟樣
(
むこさま
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それは宿を出て、娘と出あふ通り迄行かないうちに南へ曲る一筋の路の、小半町とも無いところにある、日華洋行と云ふ金看板を掲げた、昔の
大店
(
おほだな
)
を今風に改造したやうな、大阪特有の店構だつた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
祭物見
(
まつりものみ
)
の
大店
(
おほだな
)
の
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
▼ もっと見る
日本橋の
大店
(
おほだな
)
の若旦那との間に、——私が十六の時生んだ娘でした。お店に置くのが面倒で、月々仕送つて頂いて此處に置きました。
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
女隱居は、六十前後、
嘗
(
かつ
)
ては日本橋あたりの
大店
(
おほだな
)
の主人の圍ひ者だつたさうで、下女一人を使つて、つゝましく暮して居りました。
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金之丞さんも身内には相違ありませんが、縁が遠くなりますし、それに、あの通り弱い
方
(
かた
)
で、
大店
(
おほだな
)
を切り廻す方ぢや御座いません。
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
屹となつたのは、二十一二の、典型的な
大店
(
おほだな
)
の若旦那です。言ふまでもなく玉屋の一人息子の金五郎、今までお糸を慰めて居たのでせう。
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ガラツ八は、目黒の栗飯屋で、
大店
(
おほだな
)
の嫁と言つた若い美しい女から——平次親分さんへ渡すやうにと結び文を頼まれたことを話しました。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
中へ入つて見ると、何んとなく顛倒して、
大店
(
おほだな
)
らしい日頃の節度もなく、奉公人達は唯うろうろと平次の一行を迎へるだけです。
銭形平次捕物控:129 お吉お雪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大店
(
おほだな
)
の主人らしい
寛達
(
くわんたつ
)
さはありますが、弟の悧巧さを自慢にする人の良さ以外に、この莊太郎には大した取柄のないことがよく判ります。
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、
大店
(
おほだな
)
の主人らしい鷹揚さは失はず、どんな事を言ひ出されても驚くまいとするやうに、膝に置いた手は、
犇
(
ひし
)
と單衣を掴んで居ります。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
日本橋の
大店
(
おほだな
)
へ、
請人
(
うけにん
)
の無いのを承知で住み込んだが、主人に
執
(
しつ
)
こく
口説
(
くど
)
き廻されて、思案に餘つて死ぬ氣になつた——と斯ういふんです。
銭形平次捕物控:252 敵持ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大店
(
おほだな
)
の主人向でないのと、亡くなつた内儀——萬吉の實母で、喜八の叔母に當るのが、遠慮をして夫萬兵衞の血縁から金次郎を選び出させ
銭形平次捕物控:108 がらツ八手柄話
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
長ものを着て居るせゐか、植木屋といふ八五郎の觸れ込みがなかつたら、平次も
大店
(
おほだな
)
の番頭か何かと間違へたことでせう。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「番頭さん、御主人は何だつてこんな場所へ來なすつたらう。裏二階の下で、
納屋
(
なや
)
の蔭などへ、
大店
(
おほだな
)
の主人が入るのは可怪しいぢやありませんか」
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
主人徳兵衞の話はかなり長いものでしたが、
大店
(
おほだな
)
の主人らしく、伜の放埒と不心得を苦々しがりながらも、涙を含んだ調子は爭ふべくもありません。
銭形平次捕物控:321 橋場の人魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
二十五六、
大店
(
おほだな
)
の手代風ですが、餘程面くらつたものと見えて、
履物
(
はきもの
)
も
片跛
(
かたちんば
)
、着物の前もろくに合つて居りません。
銭形平次捕物控:047 どんど焼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お三はこれくらゐにして、次に呼んで來たのは
鳴海
(
なるみ
)
屋の後家、今はこの
大店
(
おほだな
)
の女主人と言つても宜いお富でした。
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
縞物
(
しまもの
)
を短かく着て、何處か
大店
(
おほだな
)
の小僧とも見える美少年米吉は、平次の問ふまゝに、
蟠
(
わだか
)
まりもなく答へます。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金のありさうな
大店
(
おほだな
)
の二男坊を養子にと心掛けてゐるうち、このお絹は遠い
徒弟
(
いとこ
)
で、小橋屋へ足繁く出入りする、伊三郎といふ若い男と出來てしまつたのです。
銭形平次捕物控:269 小判の瓶
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
菱屋が沒落してから三年、江戸を外にして放浪して歩いて、艱難と貧苦とが、この女から
大店
(
おほだな
)
の娘らしい上品さを奪つて、
媚態
(
びたい
)
と下品さだけを殘したのでせう。
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
廻して居る樣子だ。
大店
(
おほだな
)
の支配人だから、大金を持つて居たところで不思議はないやうなものだが、それを
銭形平次捕物控:221 晒し場は招く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いや
大店
(
おほだな
)
の
躾
(
しつけ
)
はさすがに恐れ入つたものだ、——ところで、大層見事な
筆蹟
(
て
)
だが、誰が書きなすつたのだえ
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
背負つて、
大店
(
おほだな
)
のお勝手をお得意先に回つて歩く、女小間物屋のお辰さんは、叔父さんと、そりや仲が良かつたんですもの、世間では何んとか言つてゐましたよ
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
主人萬兵衞の顏には、一瞬
悔恨
(
くわいこん
)
と自責ともつかぬ、苦澁な雲がサツと擴がりました。が、さすがに
大店
(
おほだな
)
の主人らしい自尊心を取戻して、靜かに語り續けるのです。
銭形平次捕物控:231 鍵の穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
掛けたわけでもありませんから、
判然
(
はつきり
)
したことは申上げられませんが、着物の好み、髮形などから見ると、下町の
大店
(
おほだな
)
のお孃さんといふところぢや御座いませんか
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
預けたのは、日本橋のさる
大店
(
おほだな
)
の妾と申し上げた筈だが、まことは、大變な違ひで、それは先年鈴ヶ森で處刑になつた、大泥棒風雲源左衞門の忘れ形見であつたのぢや
銭形平次捕物控:278 苫三七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
まだ四十二三、
大店
(
おほだな
)
の支配人にしては少し若いくらゐですが、その代り同業中の切れ者で、身體の弱い主人の治兵衞には、まことに打つてつけの女房役だつたのです。
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「それが嫌なら、増屋へ乘込んで、手前の素姓を皆んなバラしてやるまでよ。江戸で指折の
大店
(
おほだな
)
が、巾着切の娘を嫁にするかしないか。こいつは面白いぜ、なア彦兄イ」
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「立派な
大店
(
おほだな
)
の内儀さんですよ。押しも押されもしませんや。三人の繼娘さへなきや、あんな仕合せな人は江戸中にもないでせう。讃州志度で
鮑
(
あはび
)
を捕つてゐた人ですもの」
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そんな怪しげなのぢやありませんよ。間違ひもなく
大店
(
おほだな
)
の若隱居が、道樂に尺八の師匠をして居るんで、竹名は竹齋といふが、本名は山城屋瀧三郎といふんださうですよ」
銭形平次捕物控:124 唖娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
二十
(
はたち
)
前後の
大店
(
おほだな
)
の若女房と言つた女が、少し顏を赧らめて、尋常に小腰を屈めるのでした。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し因業らしくはあるが、顏の道具なども立派で、先づは
大店
(
おほだな
)
の主人としての貫祿も申分なく、
身扮
(
みなり
)
——と言つても寢卷のまゝですが、それが思ひの外に贅を極めて居ります。
銭形平次捕物控:217 歎きの幽沢
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いそ/\と出迎へた宗左衞門は、六十前後の
大店
(
おほだな
)
の主人らしい、愛嬌の良い老人でした。
銭形平次捕物控:202 隠し念仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し言ひ足らぬ顏ですが、さすがに
大店
(
おほだな
)
の主人らしく、言葉少なに引揚げて行きます。
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
年の頃、二十七八、分別者らしいうちに愛嬌があつて、
大店
(
おほだな
)
の主人の貫祿は充分です。
銭形平次捕物控:133 井戸の茶碗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
父親を
大店
(
おほだな
)
の若旦那と思はせて置くのが、
幇間
(
ほうかん
)
の左孝には、せめてもの慈悲なのです。
銭形平次捕物控:054 麝香の匂ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し
華奢
(
きやしや
)
な撫で肩、四十男の疲れは見えますが、
大店
(
おほだな
)
を背負つて立つだけに、何んとなく貫祿があつて、あまり丈夫さうでない身體から、精力的なものが發散すると言つた人柄です。
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
徳三郎はあわてゝその瓶を
抱込
(
かゝへこ
)
むと、勝造を拂ひ退けて屹となりました。理の當然でもあり、
大店
(
おほだな
)
の支配人の權力で斯う言はれると、叔父でも親類でも、口のきゝやうがありません。
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
大店
(
おほだな
)
の御新造といつた風でした。頭巾を
冠
(
かぶ
)
つて居るので、髮形はわかりませんが」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大店
(
おほだな
)
の聟養子に納まるところですが、
殘念乍
(
ざんねんなが
)
らそんなうまいわけには行きません。
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一番先に連れて來たのは、主人の次郎右衞門——六十前後の
大店
(
おほだな
)
の主人らしい貫祿ですが、思はぬ打撃に少し顛倒してゐ乍ら、錢形平次が來てくれたので、何にかホツとした樣子です。
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
二階へ押し上がつて
大盡風
(
だいじんかぜ
)
を吹かせる安旗本の次男三男、
大店
(
おほだな
)
の息子手合まで、お由良の愛嬌に
溺
(
おぼ
)
れる者も少くなかつた中に、ガラツ八の八五郎も散々お
賽錢
(
さいせん
)
を入れ揚げた講中の一人で
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大店
(
おほだな
)
の番頭さんらしい人が、兩國の橋の下に居る文吉と名差しで訪ねて來て——申し忘れましたが、私の元の名は文吉でございました——その番頭さんは、私を人の居ないところへ連れて行つて
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「よく存じませんが、
大店
(
おほだな
)
の
支配人
(
ばんとう
)
のことですから、一人や二人
圍
(
かこ
)
ひ者があつたところで、文句を言ふ方が間違つて居ります。それにあの年まで女房も持たず、
暖簾
(
のれん
)
を分けて貰ふ
當
(
あて
)
もないのですから」
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
店
常用漢字
小2
部首:⼴
8画
“大店”で始まる語句
大店向
大店然
大店舗