くに)” の例文
また伊迦賀色許男いかがしこをの命に仰せて、天の八十平瓮やそひらかを作り、天つ神くにかみの社を定めまつりたまひき。
豐葦原ノ千五百秋ちいほあき瑞穗みづほノ國ハ、我ガ子孫うみのこきみタルベキくにナリ、いまし皇孫すめみまゆきしらセ。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
いにしへに富める人は、あめの時にかなひ、くにの利をあきらめて、一〇六産を治めて富貴となる。これ天のまにまになる計策たばかりなれば、たからのここにあつまるも天のまにまになることわりなり。
あまかみくにかみ、また山の神海河の神たちまでに悉に幣帛ぬさ奉り、我が御魂を御船の上にませて、眞木まきの灰をひさごに納れ、また箸と葉盤ひらで一〇とをさはに作りて、皆皆大海に散らし浮けて、わたりますべし
最後いやはてに來ましし大穴牟遲の神、その菟を見て、「何とかも汝が泣き伏せる」とのりたまひしに、菟答へて言さく「あれ淤岐おきの島にありて、このくにに度らまくほりすれども、度らむよしなかりしかば、 ...