“図書館”のいろいろな読み方と例文
旧字:圖書館
読み方割合
としょかん60.0%
としよかん40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
午砲どんを打つと同時に、ほとんど人影の見えなくなった大学の図書館としょかんは、三十分つか経たない内に、もうどこの机を見ても、荒方あらかたは閲覧人でまってしまった。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
工芸こうげい学校の先生は、まずむかしの古い記録きろくをつけたのでした。そして図書館としょかんの二かいで、毎日黄いろに古びた写本しゃほんをしらべているうちに、ついにこういういいことを見附みつけました。
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
いや、事によつたらどこかの図書館としよかんにたつた一冊残つた儘、無残な紙魚しぎよゑさとなつて、文字もじさへ読めないやうに破れ果ててゐるかも知れない。しかし——
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
然し古美術品のことは暫らくき古書のことを考へると黒川家くろかはけの蔵書も焼け、安田家やすだけの蔵書も焼け大学の図書館としよかんの蔵書も焼けたのは取り返しのつかない損害だらう。