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唐様
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からよう
ふりがな文庫
“
唐様
(
からよう
)” の例文
旧字:
唐樣
栄二は芳古堂で十年も手習いをし続け、
朋輩
(
ほうばい
)
の中では上手の内にかぞえられていた。彼は
広沢
(
こうたく
)
と
菱湖
(
りょうこ
)
が好きであり、
唐様
(
からよう
)
も和様も本筋に習った。
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「羊の革を使ってあるから南蛮かと思ったら、この模様が南蛮風でもなし、
唐様
(
からよう
)
でもなし
天竺
(
てんじく
)
風でもないでしょう」
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
初代が『
初松魚
(
はつがつお
)
伊勢屋の前をすぐ通り』二代目へ来て『二代目の伊勢屋の前に初松魚』、三代目となると『売家と
唐様
(
からよう
)
で書く三代目』という川柳の通りに
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
譬
(
たと
)
えば上等士族は習字にも
唐様
(
からよう
)
を学び、下等士族は
御家流
(
おいえりゅう
)
を書き、世上一般の気風にてこれを評すれば、字の
巧拙
(
こうせつ
)
を問わずして御家流をば
俗様
(
ぞくよう
)
として
賤
(
いや
)
しみ
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
取り入れたらしい趣があると思えば、
唐様
(
からよう
)
のよいところもとり
容
(
い
)
れ、しかもそれをみな日本化しておられる
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
なお親の
脛
(
すね
)
をかじって安逸に世を渡る息子、祖父の造った身代を受け継ぎながら道楽をつくして、ついに売家と
唐様
(
からよう
)
で書く孫などは、実に人間社会の特産物である。
動物の私有財産
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
今松井簡治さんの
蔵儲
(
ぞうちょ
)
に帰している。
所謂
(
いわゆる
)
やわらかものには『隠里の記』というのがある。これは岡場所の沿革を考証したものである。真国は
唐様
(
からよう
)
の手を見事に書いた。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
たとえば中古禅宗の
和尚
(
おしょう
)
が寺の境内に十境とか十二景とかを設けたり、近くは東京の金持奥某が塩原の山水に
唐様
(
からよう
)
の地名を附けたりしておるが、元来不自然な事業であるから
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
元義の筆跡を見るに和様にあらずむしろ
唐様
(
からよう
)
なり。多く習ひて得たる様にはあらでただ無造作に書きなせるものから大字も小字も一様にして渋滞の処を見ず。上手にはあらねど俗気なし。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
響きの音に応ずるように、物々しい返事と一緒に戸口の障子を開けたのは、四十五六とも見える
青髯
(
あおひげ
)
の武張った浪人、門札を見ると、岩根半蔵と
唐様
(
からよう
)
の四角な文字で書いてあるのも人柄が忍ばれます。
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“唐”で始まる語句
唐突
唐
唐紙
唐土
唐桟
唐櫃
唐草
唐辛子
唐人
唐黍