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吾妻下駄
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あづまげた
ふりがな文庫
“
吾妻下駄
(
あづまげた
)” の例文
返事をきくと、お
糸
(
いと
)
は
其
(
そ
)
れですつかり安心したものゝ
如
(
ごと
)
くすた/\
路地
(
ろぢ
)
の
溝板
(
どぶいた
)
を
吾妻下駄
(
あづまげた
)
に踏みならし
振返
(
ふりかへ
)
りもせずに行つてしまつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
その
崕
(
がけ
)
下の民家からは炊煙が
夕靄
(
ゆうもや
)
と一緒になって海のほうにたなびいていた。波打ちぎわの砂はいいほどに湿って葉子の
吾妻下駄
(
あづまげた
)
の歯を吸った。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
藍
(
あい
)
の小弁慶の
衣服
(
きもの
)
に
八反
(
はったん
)
と
黒繻子
(
くろじゅす
)
の
腹合
(
はらあわせ
)
の帯を
引掛
(
ひっか
)
けに締め、
吾妻下駄
(
あづまげた
)
を
穿
(
は
)
いて参りますのを、男が目を付けますが、此の女はたぎって美人と云う程ではありませんが、どこか人好きのする顔で
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
本堂の中にと消えた若い芸者の
姿
(
すがた
)
は再び階段の下に
現
(
あらは
)
れて
仁王門
(
にわうもん
)
の
方
(
はう
)
へと、
素足
(
すあし
)
の
指先
(
ゆびさき
)
に
突掛
(
つゝか
)
けた
吾妻下駄
(
あづまげた
)
を
内輪
(
うちわ
)
に軽く踏みながら歩いて
行
(
ゆ
)
く。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
だれの
履
(
は
)
き
物
(
もの
)
とも知らずそこにあった
吾妻下駄
(
あづまげた
)
をつっかけて葉子は雨の中を玄関から走り出て倉地のあとを追った。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
あたりを
構
(
かま
)
はず
橋板
(
はしいた
)
の上に
吾妻下駄
(
あづまげた
)
を
鳴
(
なら
)
す
響
(
ひゞき
)
がして、
小走
(
こばし
)
りに
突然
(
とつぜん
)
お
糸
(
いと
)
がかけ寄つた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
吾
漢検準1級
部首:⼝
7画
妻
常用漢字
小5
部首:⼥
8画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
駄
常用漢字
中学
部首:⾺
14画
“吾妻”で始まる語句
吾妻橋
吾妻
吾妻鏡
吾妻山
吾妻川
吾妻村
吾妻屋
吾妻座
吾妻袂
吾妻鑑