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吾助
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ごすけ
土をなめても
是れを
立身の
手始めにしたき
願ひと、
我れながら
宜くも
言へたる
嘘にかためて、
名前をも
其通り、
當座にこしへらて
吾助とか
言ひけり
笑顏をまづ
見する
庭男に、
其まヽ
縋りて
箒木の
手を
動かせず、
吾助お
前は
畫がかけるかと
突然に
問ふ
可笑しさ。
是非吾助も
拜見が
仕たければ、
此頃に
姉樣にお
願ひなされ、お
書き
捨てを
頂きて
給はれ、
必らず、
屹度と
返事の
通路を
此處にをしへ、
一日を
待ち
二日を
待ち