イニシヘ)” の例文
此柱松や旗の源流に溯つて行くと、其処にあり/\と、イニシヘの大嘗会にひき出された標山シメヤマの姿が見えて来る。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
イニシヘヨリ源平両家、テウツカヘテ、平氏世ヲ乱ストキハ、源氏コレヲシヅメ、源氏世ヲヲカス日ハ、平家コレヲヲサ
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何やらの書にも——ソノ味ハ醇厚ジユンコウ、久シキヲテモ損セズ、ユヱイニシヘヨリ大宋タイソウ南蛮ナンバンニ往来スル倭船ワセンモ、必ズココニテ酒壺シユコ吉備酒キビザケヲ満タシ、長キ船中ノ用ニツ——とか。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だから、クハの家に、奴隷ヤツコになつて住みこんだイニシヘアデびともあつた。娘の父にこき使はれて、三年五年、いつか處女に會はれよう、と忍び過した、身にしむ戀物語りもあるくらゐだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
だから、クハの家に、奴隷ヤツコになつて住みこんだイニシヘアテびともあつた。娘の父にこき使はれて、三年五年、いつか處女に會はれよう、と忍び過した、身にしむ戀物語りもあるくらゐだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
だから、クワの家に、奴隷ヤツコになつて住みこんだイニシヘアテびともあつた。娘の父にこき使はれて、三年五年、いつか処女に会はれよう、と忍び過した、身にしむ恋物語りもあるくらゐだ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)