“取越”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりこし66.7%
とりこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、二人の間にそんな会話が取り交されたことだが、この品川の心配が決して取越とりこし苦労ではなかったことが、後に至って思い合わされたのである。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
氏の作品は、早晩そうした限度につきあたりはしないかといらざる取越とりこし苦労もしてみるのである。
探偵小説壇の諸傾向 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
あま昨今さくこんいまはしいことはれると死期しきちかよつたかと取越とりこ苦勞ぐらうをやつてな、大塚おほつかうちにはなにむかひにるものがるなどゝさわぎをやるにつけてはゝつまらぬ易者えきしやなどにでももらつたか
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何處どこへお客樣きやくさまにあるいてたのと不審ふしんてられて、取越とりこしの御年始ごねんしさと素知そしらぬかほをすれば、うそつてるぜ三十日みそか年始ねんしけるうちいやな、親類しんるゐへでもきなすつたかとへば
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)