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南鐐
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なんりょう
ふりがな文庫
“
南鐐
(
なんりょう
)” の例文
「
神楽坂上
(
かぐらざかうえ
)
の
御箪笥町
(
おたんすまち
)
までやっておくれ。あの、ほら、
南蔵院
(
なんぞういん
)
さまの前だよ。長丁場で
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だけれども
南鐐
(
なんりょう
)
でいいかえ」
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お久良が気の毒がって、五、六枚の
南鐐
(
なんりょう
)
を、手の上へ乗せてやると、宅助の
飢
(
う
)
えた心は、銀の色にわくわくとおののいた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分の足許に
南鐐
(
なんりょう
)
が一枚チャリンと小さい音を立てて躍ったと思うと、眼の前をスレスレに、一梃の
駕籠
(
かご
)
が通ります。
銭形平次捕物控:131 駕籠の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
これは相変らず、金銀、小粒、豆板、
南鐐
(
なんりょう
)
、取交ぜた銭勘定をしているに違いないが、金に渇えているお絹にとっては、この音が
気障
(
きざ
)
でたまらない。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
南鐐
(
なんりょう
)
と名づけられた宗盛秘蔵の
白葦毛
(
しろあしげ
)
である。
現代語訳 平家物語:04 第四巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「
南鐐
(
なんりょう
)
ですか」
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
所が、その手を捕まえられた途端に、
南鐐
(
なんりょう
)
銀一枚、手のひらに握らされて、軽く、放たれてしまった。
梅颸の杖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ガラッ八の八五郎は銭形平次の前へ、前夜日本橋から芝、田町までの間に拾った
南鐐
(
なんりょう
)
、小判、
飾
(
かざ
)
り
櫛
(
ぐし
)
、四文銭、二分金、
簪
(
かんざし
)
、懐中鏡——と畳の上へ並べて行ったのです。
銭形平次捕物控:131 駕籠の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
七兵衛は得意になって、
正徳
(
しょうとく
)
、
享保
(
きょうほ
)
の
改鋳金
(
かいちゅうきん
)
を初め、豆板、
南鐐
(
なんりょう
)
、一分、二朱、
判金
(
はんきん
)
等のあらゆる種類を取並べた上に、それぞれ
偽金
(
にせきん
)
までも取揃えて、お絹を煙に巻いた上に
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
銭
(
ぜに
)
の飛んでこないうちに、先に
如才
(
じょさい
)
なく礼をいった。そして、お十夜が、投げてくれた
南鐐
(
なんりょう
)
を手に握ると蛙のようにピョコピョコして、草履を買うといって湯どうふ屋の外へ出た。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やがて、賽銭箱の
蓋
(
ふた
)
を取ってかき交ぜ、燭台を斜めにしてのぞいて見ると、これはありきたりのバラ銭とちがい、パッと眼を射る光は、たしかに
一分判
(
いちぶばん
)
、
南鐐
(
なんりょう
)
、
丁銀
(
ちょうぎん
)
、
豆板
(
まめいた
)
のたぐい。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
で、
南鐐
(
なんりょう
)
を一枚恵んでやったというのである。
梅颸の杖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
南
常用漢字
小2
部首:⼗
9画
鐐
漢検1級
部首:⾦
20画
“南”で始まる語句
南
南瓜
南京
南無阿弥陀仏
南無
南風
南蛮
南部
南天
南無三