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半里
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はんみち
ふりがな文庫
“
半里
(
はんみち
)” の例文
半里
(
はんみち
)
もある田舎道を医者へ行って来てくれとか、六十も越してしまった母親に寝ずについていてくれとか言うことは言い出しにくかった。
のんきな患者
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
念を押して、買って与えたが、
半里
(
はんみち
)
と歩かない
間
(
うち
)
に、それもぼりぼり食べ終ってしまい、ややともすると、なにか物欲しそうな顔をする。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
村から町へ
半里
(
はんみち
)
ある。三十年後の昨今漸く市になったのだから、当時は小さな町だったに相違ないが、私には大都会に見えた。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
剰
(
おまけ
)
に
辛
(
やつ
)
と此の川下へ出たら、何うだえ
貴方
(
あんた
)
、
此間
(
こなひだ
)
の
洪水
(
みづまし
)
に流れたと見えて橋が無いといふ騒ぎぢやないか。それからまた
半里
(
はんみち
)
も斯うして上つて来た。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
彼の新居は池袋の駅から
半里
(
はんみち
)
も
隔
(
へだた
)
った淋しい場所に、ポッツリと建っている陰気な木造洋館で、別棟の実験室がついていた。鉄の垣根がそれを囲んでいた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
その色は木曾谿あたりに見られるやうな暗緑のそれでなくて、明るい緑だつた。
半里
(
はんみち
)
ばかり下りた。いくらか
温暖
(
あたたか
)
に成つた。道路には最早霰が消えかゝつて居た。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
この
前途
(
さき
)
もう
半里
(
はんみち
)
ばかりという
処
(
ところ
)
まで来かかると、ここにも
飴
(
あめ
)
ン棒など並べて一軒茶屋。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
麦飯ですが
宜
(
よ
)
うござりやすかね、とても
不味
(
まず
)
くって喰えるもんじゃア
無
(
ね
)
えだ、それよりか此の先へ
半里
(
はんみち
)
ほど
往
(
ゆ
)
きやすと、三俣という町があって、宿屋もあるし飯もあるべえから
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大庭
(
おおば
)
真蔵という会社員は東京郊外に住んで京橋区辺の事務所に通っていたが、電車の停留所まで
半里
(
はんみち
)
以上もあるのを、毎朝欠かさずテクテク歩いて運動にはちょうど
可
(
い
)
いと言っていた。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
半里
(
はんみち
)
あまりも行ったところに和田村、そこに大宮八幡というのがあります。
半七捕物帳:50 正雪の絵馬
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その日の四ツごろようように
仕度
(
したく
)
が出来て、城下を去ること
半里
(
はんみち
)
ばかりの長井戸の森をさして出かけた,同勢は母と、姉と、娘と、自分と、女中二人に
下部
(
しもべ
)
一人、都合七人であッたところへ
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
先に記した通り、諸戸の邸は仲々遠く、駅から
半里
(
はんみち
)
もあったが、私は丁度その中程までたどりついた頃、行手に当って、不思議な形のものが歩いているのを気附いた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一行は
或
(
あるい
)
は山水の奇勝を写真に撮り、或いはゆるゆる写生などをし、もう
牛
(
ぎゅう
)
的剛力も余程遠くへ行っているだろうと思い、
急足
(
きゅうあし
)
に
半里
(
はんみち
)
ばかりも進んでみると、剛力先生泰然自若と茶屋に腰打ち掛け
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
駒は、尾花の波を跳んで、またたくまに
半里
(
はんみち
)
も駈けた。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
警官達が彦太郎の逃亡に気付いたのは、彼が
半里
(
はんみち
)
も逃げ延びている時分であった。
夢遊病者の死
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「
半里
(
はんみち
)
ばかし先の山」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“半里”の意味
《名詞》
一里の半分の距離。はんみち。
(出典:Wiktionary)
半
常用漢字
小2
部首:⼗
5画
里
常用漢字
小2
部首:⾥
7画
“半里”で始まる語句
半里位
半里程