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勝軍
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かちいくさ
ふりがな文庫
“
勝軍
(
かちいくさ
)” の例文
「それには及ばん。その心根はよく分るが、それまでに、危ない中を、往来せんでもよい。充分、体を休めて、
勝軍
(
かちいくさ
)
の
報
(
し
)
らせを待て」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また晋の趙簡子両白騾ありて甚だ愛せしに、ある人重患で白騾の肝を食わずば死ぬと医が言うと聞き、その騾の肝を取ってやった。のち趙が
翟
(
てき
)
を攻めた時、かの者の一党皆先登して
勝軍
(
かちいくさ
)
した。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「のめエ! 乾坤ところを一にする
勝軍
(
かちいくさ
)
の門出だ。飲めといったらのめ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
勝軍
(
かちいくさ
)
のかがやきのうちに
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
勝軍
(
かちいくさ
)
笛
(
ふえ
)
ふきならせ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
▼ もっと見る
幕外の将たちも、こもごもに彼のまえへ来て、
鷲津
(
わしづ
)
、丸根の
勝軍
(
かちいくさ
)
につづいて、鳴海方面の戦況が、刻々、有利に展開していることを祝した。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
平井勝家に会うて
手水
(
ちょうず
)
を請うに、
缸
(
かめ
)
に水満ちて小姓二人
舁
(
かつ
)
ぎ出し、平井洗手済んで残れる水を小姓庭へ棄てたので平井還って城内水多しと告げ、一同疑惑するところへ勝家撃ち出で
勝軍
(
かちいくさ
)
したと記す。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「姉川の一戦は、大そうな
勝軍
(
かちいくさ
)
でお引揚げとやら、いつもながら御武勇なこと。いや、めでたい。祝着にぞんずる」
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜に入ると陣の幕舎には
酒瓶
(
さけがめ
)
が持ちこまれ、
勝軍
(
かちいくさ
)
の気を
昂
(
あ
)
げる心も手伝って、兵に、酒を汲ませながら
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勝軍
(
かちいくさ
)
のどよめきの中に、前線の負傷者とも、敵方の病人とも思われないが、戸板のうえに
横臥
(
おうが
)
したまま、滝川の家臣や医師などに護られてこの本営へ入って来たので
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鉄砲で射つやつがあるか。城主長政どのに、よく
訊
(
たず
)
ねてからにいたせ。それがしを射ったところで、浅井方の
勝軍
(
かちいくさ
)
になるわけでもあるまい。百年、悔いをあとにのこすな
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
佐久間勢
(
さくまぜい
)
も、一どは
秀吉方
(
ひでよしがた
)
の
中川清兵衛
(
なかがわせいべえ
)
を破ったそうですが、
丹羽長秀
(
にわながひで
)
が不意の加勢についたため、
勝軍
(
かちいくさ
)
は
逆
(
ぎゃく
)
になって、
北国勢
(
ほっこくぜい
)
は何千という
死骸
(
しがい
)
を山や谷へすてたまま
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勝軍
(
かちいくさ
)
を報じることができたが——彼の心中には、この
勝軍
(
かちいくさ
)
を心から
歓
(
よろこ
)
ぶことができたかどうか。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「支えきれば、お味方の勝利、疑いもありません。昨夜、妻女山へ奇襲した一万余の味方が、これへ駈けって参るまで、支えきれば、はやきょうの
勝軍
(
かちいくさ
)
は、わが甲軍の上に」
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だから、みすみす、この
勝軍
(
かちいくさ
)
をすてて、われから降伏をねがい出たと仰っしゃるのか」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人を自分の
麾下
(
きか
)
に服せしめるにも、時と所があることを秀吉はよくのみこんでいた。誰も彼もこの
勝軍
(
かちいくさ
)
に気を好くして
沸
(
わ
)
き立っている時と場所こそつけ目であったといってよい。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
敗れた降将のことばには、
勝軍
(
かちいくさ
)
の中では聞かれない、人間の真実がこもっていた。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勝軍
(
かちいくさ
)
の手をゆるめずに、関ヶ原崩れの石田、
浮田
(
うきた
)
、小西などの残党を狩りたてているに違いはないので、この月夜に里へ這いだしてゆくには、危険だという考えもないではなかったが、又八が
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
広やかに
筵
(
むしろ
)
が敷きのべてあったからだ。しかも各〻の坐るべきところには、白木の
折敷
(
おしき
)
と杯とが備えてある。膳部の折敷には、ちょうど出陣か
勝軍
(
かちいくさ
)
を
祝
(
ことほ
)
ぐ時のように、
昆布
(
こんぶ
)
と栗などが乗っていた。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
凱旋の直後、孫権は父兄の墳墓へ詣って、こんどの
勝軍
(
かちいくさ
)
を報告した。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よく善戦敵の大兵を
屠
(
ほふ
)
り、存分に
勝軍
(
かちいくさ
)
の快を満喫した。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
勝軍
(
かちいくさ
)
だッ。
戦
(
いくさ
)
はお味方の勝利なるぞ。それ行けッ」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
軍
常用漢字
小4
部首:⾞
9画
“勝軍”で始まる語句
勝軍地蔵
勝軍利
勝軍藤