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まえうしろ
ふりがな文庫
“
前後
(
まえうしろ
)” の例文
またぼうとなって、
居心
(
いごころ
)
が
据
(
すわ
)
らず、四畳半を
燈火
(
ともしび
)
の
前後
(
まえうしろ
)
、障子に
凭懸
(
よりかか
)
ると、透間からふっと蛇の
臭
(
におい
)
が来そうで、驚いて
摺
(
ず
)
って出る。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
先生の顔を見るとまるで神様がお出でになったように
前後
(
まえうしろ
)
から取り付きまして、
昨夜
(
ゆうべ
)
からの事をすっかり話しました。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
「あれえ、
何人
(
だれ
)
か来てくださいッ」係の人が馳け付けて
突然
(
いきなり
)
乃公の胸倉を捉えた。そして
前後
(
まえうしろ
)
に無暗と小突き廻す。乃公を埃の着いた外套と間違えたんだろう。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
しかし、
右左
(
みぎひだり
)
、
前後
(
まえうしろ
)
と見まわしても、何も見えません。次に保君の目は洞穴の天井を見上げました。
新宝島
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
やがて
大
(
おおい
)
なる
古菰
(
ふるごも
)
を拾ひきつ、これに肴を包みて上より
縄
(
なわ
)
をかけ。
件
(
くだん
)
の弓をさし入れて、
人間
(
ひと
)
の
駕籠
(
かご
)
など扛くやうに、二匹
前後
(
まえうしろ
)
にこれを
担
(
にな
)
ひ、金眸が洞へと急ぎけり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
▼ もっと見る
屋根の形も
四方葺
(
しほうぶ
)
きでなく、
切妻
(
きりづま
)
と称して
前後
(
まえうしろ
)
は壁になったものが多い。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
と、
前後
(
まえうしろ
)
の屋台の間に、
市女
(
いちめ
)
の姫の第五人目で、お珊が朗かな声を掛けた。
背後
(
うしろ
)
に二人、朱の台傘を
廂
(
ひさし
)
より高々と
地摺
(
じずれ
)
の黒髪にさしかけたのは、
白丁扮装
(
はくちょうでたち
)
の
駕寵
(
かご
)
人足。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“前後”の解説
前後(ぜんご・まえうしろ)とは、六方位(六方)の名称の一つで、縦や奥行を指す方位の総称。この内、進む方向を前(まえ)、これと対蹠に退く方向を後(うしろ)という。
古くは「まへ」・「しりへ」とも呼ばれた。「へ」は方向を指し、「まへ」は目の方向、「しりへ」は背の方向である。
(出典:Wikipedia)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
“前後”で始まる語句
前後左右
前後不覚
前後上下
前後不揃
前後不覺
前後夢中
前後忘却
前後漢書
前後疾走
前後の文章