“市女”の読み方と例文
読み方割合
いちめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その市女いちめは、芸妓げいこに限るんです。それも芸なり、容色きりょうなり、選抜えりぬきでないと、世話人の方で出しませんから……まず選ばれたおんなは、一年中の外聞といったわけです。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大津絵の藤娘がて居る市女いちめ笠の様な物でも大分だいぶに女の姿を引立たして居ると自分は思ふのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
京は広い所であるから、市女いちめというような者に頼んでおくと、上手じょうずに捜してつれて来るのである。だれの姫君であるかというようなことはだれにも知らせてないのである。
源氏物語:22 玉鬘 (新字新仮名) / 紫式部(著)