まんま)” の例文
あれは子ープルスのいへの三がいからへるエリノしまにそのまんまですこと此方こなたのはあたま禿げた老爺おぢいさんがさかなつてかたちによくますねえ。
奈何どうして小学教育を破壊するかと訊くと、何有なあにホンの少しの違ひです、人を生れた時のまんまで大きくならせる方針を取れや可いんですと答へられました。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
結婚後も良人をつとの姓は名乗らないで、矢張里方さとかたの娘のまんまで押通してゐる。
すると又、突然いきなりふんどし一点ひとつで蚊帳の外に跳出とびだしたが、自分の荷物は寝る時のまんまで壁側にある。ホツと安心したが、猶念の為に内部なかを調べて見ると、矢張変りが無い。「フフヽヽ」と笑つて見た。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)