トップ
>
僻
>
くせ
ふりがな文庫
“
僻
(
くせ
)” の例文
海蛇
(
うみへび
)
に
捕
(
と
)
られたとは、
眞
(
しん
)
に
妙
(
めう
)
な
事
(
こと
)
だと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
りましたが、それがよく
隱語
(
いんご
)
を
使
(
つか
)
ふ
伊太利人
(
イタリーじん
)
の
僻
(
くせ
)
で、
其
(
その
)
書面
(
しよめん
)
ではじめて
分
(
わか
)
りましたよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
田舎へ
行脚
(
あんぎゃ
)
に出掛けた時なども、普通の
旅籠
(
はたご
)
の外に酒一本も飲まぬから金はいらぬはずであるが、時々
路傍
(
ろぼう
)
の茶店に休んで、梨や柿をくうのが
僻
(
くせ
)
であるから
くだもの
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
真実に女子といふものは仕方のないものさネ。まんざら
素白
(
しろ
)
い素生でもねえ
僻
(
くせ
)
に、男の身躰は、酒で持つんだてえ事を、忘れやアがつたから、まるツきり話せねえや。
磯馴松
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
血相も変はりて、逆上したるらしき庄太郎、これもこなたの常なれど、不貞の名を負はされては、お糸も
僻
(
くせ
)
と知りつつだまつてゐられず。一生懸命にて夫の拳の下を潜りながら
心の鬼
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
古河に水絶へずとの
譬喩
(
たとひ
)
に漏れず、なほいくばくかの資財あるを幸ひに、明日の暮しは覚束なくとも、今日の膳には佳肴を具へて、その日その日を送るをば、元来贅沢に成長せしものの
僻
(
くせ
)
とて
小むすめ
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
てんでに我が女房は気にしてる
僻
(
くせ
)
にアハ……ナアお糸さうじやないか。
心の鬼
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
僻
漢検準1級
部首:⼈
15画
“僻”を含む語句
偏僻
僻見
辺僻
僻境
僻郷
僻地
僻目
僻陬
僻村
僻耳
僻遠
僻事
僻論
僻説
僻在
山間僻地
僻邑
僻易
僻辺
僻言
...