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みおろ
ふりがな文庫
“
俯瞰
(
みおろ
)” の例文
嫂
(
あによめ
)
の顔が泛び……友達たちの顔……その懐かしい故国への
途々
(
みちみち
)
、
埃及
(
エジプト
)
阿剌比亜
(
アラビヤ
)
あたりの沙漠や、ペルシャ湾印度洋の白波を、雲海遥かの下に
俯瞰
(
みおろ
)
しながら
仁王門
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「そら! また見えた、
橋桁
(
はしげた
)
に引っかかったよ。」と、欄杆に手を
掛
(
か
)
けて、自由に川中を
俯瞰
(
みおろ
)
し得る
御用聴
(
ごようきき
)
らしい
小僧
(
こぞう
)
が、自分の形勝の位置を
誇
(
ほこ
)
るかのように
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
それに船側に添って乱れて
駛
(
はし
)
りのぼる青い腹の、まるで
白竜
(
はくりょう
)
のような新鮮な波の渦巻と
潮漚
(
しおなわ
)
とをつくづくと
俯瞰
(
みおろ
)
しては、何とか歌にまとめようと苦吟もして見た。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
井楼の様式もいろいろあるが、ふつうは巨材を
井桁
(
いげた
)
に組み上げ、それを何十尺の高さにまで築いてゆく。——その上から城中を
俯瞰
(
みおろ
)
して攻撃基点の優位を占めるにある。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
高きに登って
羅馬
(
ローマ
)
を
俯瞰
(
みおろ
)
し、巨火に対して竪琴を弾じ、ホーマアを吟じた愛す
可
(
べ
)
き暴王、ネロを
小酒井不木氏スケッチ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
そしてそれから何分かの後私は、例の港を
俯瞰
(
みおろ
)
す部屋で
麗
(
うらら
)
かな
朝暾
(
あさひ
)
を浴びながらモネス探偵と向い合っていた。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
秀吉は
額
(
ひたい
)
に汗を吹かせて見せながら風の中に立った。そこに立つと、およそ柳ヶ瀬から下余吾方面までの山河が
一眸
(
いちぼう
)
に
俯瞰
(
みおろ
)
された。山を縫い村落をつなぐ北国街道も一すじの帯のように眼で
辿
(
たど
)
れる。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兄が
這
(
は
)
うようにして行きますから、私も後に
跟
(
つ
)
いていますが、もしここから覗いたならば、今まで越えて来た峠や道も、一目に
俯瞰
(
みおろ
)
されるだろうと思われるくらい
仁王門
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
ここから、真南に、高松の城を
俯瞰
(
みおろ
)
す。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私が三分の二くらいも下って来て、
遥
(
はる
)
かの下方に曲り角を
俯瞰
(
みおろ
)
すあたりくらいまで来た時に上流からまずスパセニアの姿が、ポツリと板に乗って視界に入ってきました。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
また、足もとを
俯瞰
(
みおろ
)
すと。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの美しい星になって毎晩
煌々
(
きらきら
)
と下界を
俯瞰
(
みおろ
)
しながら地上に残してきた人の
幸福
(
しあわせ
)
を祈っているという言い伝えをお覚えになっていらっしゃいましょうか、とこう聞くのです。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
進んで、同じ六章の末節すなわちこの一隊がさらに初めて入江を
俯瞰
(
みおろ
)
す山の頂上へ登ってきて、その辺の右側左側に佇んでいる石造りの家々を見たという
条
(
くだり
)
がありましょう。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
遠く遥かの彼方にエフィゲニウス家の正門を
俯瞰
(
みおろ
)
して、そこから陽に
眩
(
くら
)
めかしい砂利道が一本うねうねと糸杉の並樹越しに見えつ隠れつ、この本邸の方へと爪先上りになっているのです。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
“俯瞰(俯瞰景)”の解説
俯瞰景(ふかんけい)は、俯瞰つまり高い視点から低いところの対象を見おろす景観を指す。
通常、広く大きな景観が得られ開放感や優越感などを感じる。山頂からの景観、高層建築の上部からの景観、多くの展望台の景観などがある。
(出典:Wikipedia)
俯
漢検1級
部首:⼈
10画
瞰
漢検1級
部首:⽬
17画
“俯瞰”で始まる語句
俯瞰図