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信乃
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しの
ふりがな文庫
“
信乃
(
しの
)” の例文
平次は一たん宅の市のところから歸つて來ると、其處へ、向柳原の八五郎の叔母さんが、伊八から預つた娘の
信乃
(
しの
)
をつれてやつて來ました。
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
白粉
(
おしろい
)
臭い、汗くさい変な香がこもった中で、自分は
信乃
(
しの
)
が
浜路
(
はまじ
)
の幽霊と語るくだりを読んだ。夜のふけるにつれて、座敷のほうはだんだんにぎやかになる。
竜舌蘭
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
(私には限らない、当時の貸本屋フワンは誰でもだったが)
信乃
(
しの
)
が
滸我
(
こが
)
へ発足する前晩
浜路
(
はまじ
)
が忍んで来る一節や、
荒芽山
(
あらめやま
)
の
音音
(
おとね
)
の隠れ家に
道節
(
どうせつ
)
と
荘介
(
そうすけ
)
が邂逅する
一条
(
ひとくだり
)
や
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
Mの次の
間
(
ま
)
へ引きとった
後
(
のち
)
、僕は
座蒲団
(
ざぶとん
)
を枕にしながら、
里見八犬伝
(
さとみはっけんでん
)
を読みはじめた。きのう僕の読みかけたのは
信乃
(
しの
)
、
現八
(
げんぱち
)
、
小文吾
(
こぶんご
)
などの
荘助
(
そうすけ
)
を救いに出かけるところだった。
海のほとり
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
芸者が
臥所
(
ふしど
)
へ来た時、君は
浜路
(
はまじ
)
に襲われた
犬塚
(
いぬづか
)
信乃
(
しの
)
のように、夜具を片附けて、開き直って用向を尋ねた。さて芸者の詞を飽くまで真面目に聞いて、旨く敬して遠ざけたのである。
二人の友
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
犬山
道節
(
どうせつ
)
が森鴎外で、色は黒、花では
紫苑
(
しおん
)
。
犬飼現八
(
いぬかいげんぱち
)
は森田思軒で、紫に
猿猴杉
(
えんこうすぎ
)
。犬塚
信乃
(
しの
)
が尾崎紅葉で
緋色
(
ひいろ
)
と
芙蓉
(
ふよう
)
。犬田
小文吾
(
こぶんご
)
が幸田露伴、栗とカリン。大法師が坪内逍遥で白とタコ。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
小説的かも知れんけれど、
八犬伝
(
はつけんでん
)
の
浜路
(
はまじ
)
だ、
信乃
(
しの
)
が
明朝
(
あした
)
は立つて了ふと云ふので、親の目を忍んで
夜更
(
よふけ
)
に
逢
(
あ
)
ひに来る、あの
情合
(
じやうあひ
)
でなければならない。いや、妙だ! 自分の身の上も信乃に似てゐる。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「これが錢形の親分さんよ。
信乃
(
しの
)
ちやんの親の敵を討つてくれるのは、此人の外にないのだから、よくお願して置くんだよ」
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三国志
(
さんごくし
)
などを引っぱり出し、おなじみの
信乃
(
しの
)
や
道節
(
どうせつ
)
、
孔明
(
こうめい
)
や
関羽
(
かんう
)
に親しむ。
竜舌蘭
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
江戸は『八犬伝』の中心舞台で、
信乃
(
しの
)
が生れ
額蔵
(
がくぞう
)
が育った
大塚
(
おおつか
)
を外にしても
神田
(
かんだ
)
とか
湯嶋
(
ゆしま
)
とか
本郷
(
ほんごう
)
とかいう地名は出るが「江戸」という地名は見えない。江戸城を匂わせるような城も見えない。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「
店
(
たな
)
ざらしなんかぢやありません。枝からもぎ立ての、桃のやうな小娘で、名はお
信乃
(
しの
)
、可愛らしい名でせう」
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
信
常用漢字
小4
部首:⼈
9画
乃
漢検準1級
部首:⼃
2画
“信”で始まる語句
信
信濃
信用
信州
信仰
信心
信楽
信頼
信天翁
信憑