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例年
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いつも
ふりがな文庫
“
例年
(
いつも
)” の例文
その時は六月の末で、
例年
(
いつも
)
ならば投身者の多い
季
(
とき
)
であるのに、どうしたのか飛び込む人がなかった。老婆は毎晩娘と枕を並べながら、聞き耳を立てていた。
身投げ救助業
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
が、今夜は
例年
(
いつも
)
の暦屋も出ていない。雪は重く、降りやまなかった。窓を閉めて、おお、寒む。なんとなく諦めた顔になった。
注連繩
(
しめなわ
)
屋も蜜柑屋も出ていなかった。
雪の夜
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
例年
(
いつも
)
秋澄んだ空の、氣持ちの好い日和が多いのに、降つてゐるなと思ひながら、ぼんやり、床の中から庭の薄の穗の若いのに眼をやつてゐると、隣室では、赤のまんまに白味噌のおつけで
煎薬
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
おつぎも
箸
(
はし
)
を
執
(
と
)
る
時
(
とき
)
は
股引
(
もゝひき
)
の
端
(
はし
)
を
藁
(
わら
)
で
括
(
くゝ
)
つて
置
(
お
)
いた。
勘次
(
かんじ
)
は
開墾
(
かいこん
)
の
土地
(
とち
)
が
年々
(
ねんねん
)
遠
(
とほ
)
くへ
進
(
すゝ
)
んで
行
(
い
)
つて、
現在
(
いま
)
では
例年
(
いつも
)
の
面積
(
めんせき
)
では
廣過
(
ひろすぎ
)
て
居
(
ゐ
)
たことを
心
(
こゝろ
)
づいたので、
彼
(
かれ
)
は
少
(
すこ
)
しの
油斷
(
ゆだん
)
も
出來
(
でき
)
なくなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
例年
(
いつも
)
のとおりだ、もったいない」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
例
常用漢字
小4
部首:⼈
8画
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
“例”で始まる語句
例
例之
例外
例令
例日
例証
例幣使
例刻
例繰方
例名