作意さくい)” の例文
願ふ所にてうらみもはれたれば一ト通りの歎願たんぐわんにてはとても助命覺束おぼつかなく思ひ六右衞門の申立たる棄子に事寄吉兵衞が差當りての作意さくいにてかゝることを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひとゝせ是を風入れするためみせにつゞきたるしきの障子しやうじをひらき、年賀の帖をひらならべおきたる所へ友人いうじん来り、年賀の作意さくい書画のひやうなどかたりゐたるをりしも
だんだん成長せいちょうするにつれて、教育上何等の作意さくいを加えないようにつとめる。丁度科学実験のために、観察かんさつしているような冷静さである。しかし妙なものでそのうちに個性を発揮はっきしてくる。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
西洋の人情話の作意さくいはどうも奥深いもので、証拠になるべき書付かきつけ焼捨やきすてようと思って火をけると、其の為に大切の書付が出るようになって居りますが、実に面白く念の入りました事で
ひとゝせ是を風入れするためみせにつゞきたるしきの障子しやうじをひらき、年賀の帖をひらならべおきたる所へ友人いうじん来り、年賀の作意さくい書画のひやうなどかたりゐたるをりしも
上私し先年駿河國するがのくに阿部川村に母と一所に居十一歳の節一人の出家しゆつけ勾引かどはかされ宇都うつ地藏堂ぢざうだうまで引行ひきゆかれし處幸ひ向ふよりまゐたび人のあるにより時に取ての作意さくいにて小杉こすぎ叔父をぢ樣とこゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)