付人つけびと)” の例文
なぜならば、従来の関係上、この姫路の内にも、御着ごちゃくの小寺家から付人つけびととして来ている外籍がいせきの家臣も多く交じっていたからである。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どうして、あれほどきびしい平家の付人つけびとの眼をくらましたか、関東へのがれて、身をひそめ、今では、奥州みちのくの藤原秀衡ひでひら懸人かかりゅうどになっているとやら……」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「よいか、人目につかぬ夜のうちがよかろうぞ。郎党には米田よねだきんろう何児小左衛門かにこざえもん岩成兵助いわなりひょうすけの三名を付人つけびととしてつかわすほどにな。……山の尼院にいんへ」
木下助右と勘解由かげゆ付人つけびと二人も、見殺しにしながら、池田監物を、家臣にもらいたいなどといっているようでは、まだまだ、性根しょうねがついていないと見える。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つけなすッたのも、さすがに、鋭い。年は若いが、あれなら、吉良殿の付人つけびととして申し分はない。腕では、赤穂の浪士のうちでも、丈八郎ほどなのは少ないだろう
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのために、木村丈八を初め、腹心の付人つけびとたちは、明かに、浅野浪士へ対して、張りつめた戦意をもって、戦っている気持なのだ。丈八とても勿論もちろんそうである。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふーん……さすが口のうめえお米さんも、今日ばかりはグウのも出ないとみえる。そうだろうよ、森啓之助様をだまくらかして、お付人つけびと迷子まいごにさせて、影のような男の後を
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この茶会の人出入りには、吉良家の家臣も付人つけびとたちも、又かといつも頭痛にしていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
付人つけびとのお前が、そんな意気地なしじゃお困りだね。ずいぶんお前も執念強く、私を
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
付人つけびとのおれに、寝酒ぐらいは飲ませておかねえと何かにつけてためにならねえぞ。かこい者のくせにしやがって、気のかねえ女もあるものだ。よし、ひとつまたチクリチクリ嫌がらせを
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして縷々るると、李逵の帰郷のいきさつを語り、また朱貴が梁山泊りょうざんぱくの命で彼の付人つけびととして付いて来たことから、李逵の孝心もむなしく、老母を亡くしてしまった恨みなど、逐一ちくいちを物語って。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おか付人つけびと
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)