“懸人”の読み方と例文
読み方割合
かかりゅうど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「十兵衛殿とやら、よけいなところへ、出しゃばるものじゃない。おぬしは、まだ部屋住へやずみ同様な——しかも明智入道の懸人かかりゅうどの分際ではないか」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どうして、あれほどきびしい平家の付人つけびとの眼をくらましたか、関東へのがれて、身をひそめ、今では、奥州みちのくの藤原秀衡ひでひら懸人かかりゅうどになっているとやら……」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここの院主との旧縁で、ふと去年の暮から懸人かかりゅうどとなって来たが、自分は、何の寺役を持つでもなし、命松丸ときては、あのとおり口達者で、悪戯わるさざかりだ。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)