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や
『
私——
私は
小さな
娘よ』と
云つて
愛ちやんは、一
日の
中に
何遍も
變化したことを
思ひ
出して、
些や
顧慮いやうな
氣がしました。
些や
誇顏に
云ひました、
何故といふに、
自分位の
年齡格好の
小娘で、
全く
其意味を
知つてるのは
甚だ
稀だと
實際愛ちやんは
然う
思つてゐましたから。
鼠は
些や
訝しげに
愛ちやんの
方を
見て、
其小さい
片方の
眼を
瞬くやうに
見えましたが、
何とも
云ひませんでした。