“五穀(ごこく)” の例文
城下にはだんだん人がふえてきまして、新たに家を建てる材木がたくさんいりますし、五穀(ごこく)を作る田畑もたくさんいるようになったのです。
お月様の唄 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
第九 食物(しよくもつ)も衣服(いふく)の如(ごと)く分限(ぶんげん)によるは勿論(もちろん)なれど、肉食(にくしよく)は鮮(あざら)けく新(あた)らしき品(しな)、野菜(やさい)は稚(わか)き柔(やわらか)なる品(しな)を擇(えら)ぶべし。よく烹熟(にたき)して、五穀(ごこく)に交(まじ)へ喰(くら)ふをよしとする事(こと)。
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
(——五穀(ごこく)にも、風土にも、また唐土の文化にも恵まれぬ奥州(みちのく)でさえ、こんな図はない)
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お稻荷(いなり)さまは五穀(ごこく)の神(かみ)を祀(まつ)つたものですとか。五穀(ごこく)とは何(なん)と何(なん)でせう。米(こめ)に、麥(むぎ)に、粟(あは)に、黍(きび)に、それから豆(まめ)です。粟(あは)は粟餅(あはもち)の粟(あは)、黍(きび)はお前達(まへたち)のお馴染(なじみ)な桃太郎(もゝたらう)が腰(こし)にさげて居(ゐ)る黍團子(きびだんご)の黍(きび)です。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
めでたいな、五穀(ごこく)上(あが)りて
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
五穀(ごこく)の実(みの)らぬ里やある
県歌 信濃の国 (新字新仮名) / 浅井洌(著)
北に高い山がそびえ、南に肥沃(ひよく)な平野がひかえ、一年中暖かく日が当って、五穀(ごこく)がよく実り、どの家も富み栄えて、人々は平和に楽しく暮らしていました。
天狗の鼻 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
それからは急に月が晴れ、五穀(ごこく)がよく実り、国中の者が喜び楽しみました。そして満月の度ごとに、お城の門をすっかり開いて城下の者も呼び入れ、月見の会が催(もよお)されました。
お月様の唄 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)