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下方
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したかた
ふりがな文庫
“
下方
(
したかた
)” の例文
それから握飯の針のようなのを二ツずつ貰って食べる、帰ると三味線のお
温習
(
さらい
)
をして、そのまま
下方
(
したかた
)
の稽古に
遣
(
や
)
られる。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
北は荒川から南は玉川まで、
嘘
(
うそ
)
もない一面の青舞台で、草の楽屋に虫の
下方
(
したかた
)
,尾花の
招引
(
まねぎ
)
につれられて寄り来る客は
狐
(
きつね
)
か、
鹿
(
しか
)
か、または
兎
(
うさぎ
)
か、野馬ばかり。
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
下方
(
したかた
)
が出来る処から出入町人の亭主に心安い者があって、
其処
(
そこ
)
にいると云うが、
今日
(
こんにち
)
は幸いな折柄で
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
本陣の表通りから
下方
(
したかた
)
裏通りまでの
高塀
(
たかべい
)
はことごとく破損した。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
(
空
(
そら
)
ざまに取って照らすや、
森々
(
しんしん
)
たる森の
梢
(
こずえ
)
一処
(
ひとところ
)
に、赤き光
朦朧
(
もうろう
)
と浮き
出
(
い
)
づるとともに、テントツツン、テントツツン、
下方
(
したかた
)
かすめて
遥
(
はるか
)
にきこゆ)
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
……この方はね、踊のお師匠さんでしたとさ。
下方
(
したかた
)
もお出来なすって、……貴方お聞きなさいよ。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
むかし
読本
(
よみほん
)
のいわゆる(
名詮自称
(
みょうせんじしょう
)
。)に似た。この人、日本橋に
褄
(
つま
)
を取って、表看板の諸芸
一通
(
ひととおり
)
恥かしからず心得た中にも、
下方
(
したかた
)
に妙を得て、
就中
(
なかんずく
)
、笛は名誉の名取であるから。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
座敷は三人が一組、姉株の
芸妓
(
げいしゃ
)
が二人、これに蝶吉が、
下方
(
したかた
)
を持って
跟
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
くのであった、といって、いつか雪の降る
夜
(
よ
)
、身の毛を
悚立
(
よだ
)
てて梓にその頃の難苦を語ったことがある。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
踊が
上手
(
うま
)
い、声もよし、
三味線
(
さみせん
)
はおもて芸、
下方
(
したかた
)
も、笛まで出来る。しかるに芸人の自覚といった事が少しもない。顔だちも目についたが、色っぽく見えない処へ、
媚
(
なまめか
)
しさなどは
気
(
け
)
もなかった。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“下方”の意味
《名詞》
下 方(かほう)
下の方。
(出典:Wiktionary)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“下方”で始まる語句
下方掛
下方の国
下方左近将監
下方衆
下方風